Core i5-14500 を2026年に選ぶ価値はあるか?DDR4資産がある人限定の選択肢——9600X/250K Plusとの現実的比較
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14C/20T ・ DDR4 も挿さる ・ 成立するのは中古と流用だけ
Core Ultra(Arrow Lake / Arrow Lake Refresh)が主役になった2026年、型落ちの Core i5-14500(新品 ¥46,500〜) はまだ選ぶ価値があるのでしょうか。2023年10月に Raptor Lake Refresh の最終弾として登場したこのモデルは、最新世代が廃止したハイパースレッディングを維持した 6P+8E = 14C/20T と、DDR4 / DDR5 両対応という2点で独自の位置にいます。
ただし新品で組むなら答えははっきりしています。¥34,880 の Ryzen 5 9600X がゲームで 12% 上、¥38,980 の Core Ultra 5 250K Plus がマルチで 62% 上です。新規構成で 14500 を選ぶ理由はほぼありません。
それでも 「DDR4 32GB をすでに持っている」「中古 2〜3 万円で組みたい」という条件が揃う人にとっては、総額 4〜5 万円台で組める唯一の抜け道として残ります。ここから「14500 を選ぶ合理性が成り立つ条件」を順に整理します。
目次
結論先に判断の分かれ目だけ
新品で組むなら 現行世代(Ryzen 5 9600X または Core Ultra 5 250K Plus)が正解です。14500 が選択肢になるのは (1) DDR4 32GB をすでに所有している、または (2) 中古 2〜3 万円で予算を抑えたいという2つのケースに絞られます。
新品 ¥46,500 では性能で現行世代に届きません。一方 中古 + DDR4 流用なら総額 4〜5 万円台で組めて、フル HD ゲーミングなら実用上の支障はありません。逆に DDR4 を新規で買うなら、この CPU を選ぶ意味は消えます。
Cinebench 2024 Multi は nanoreview のスコア集計(2026年9月12日確認)です。ゲーム性能は複数の海外レビューの集計値で、RTX 4070・フル HD・高設定を想定した相対値を示しています。価格は価格.com の最安値です。
スペックHT を残した 14C/20T と DDR4 対応
最新の Arrow Lake / Arrow Lake Refresh が HT を廃止したのに対し、14500 は 20 スレッドを維持しています。前世代の i5-13500、現行の Core Ultra 5 と並べて整理します。
| 項目 | Core i5-14500 | Core i5-13500 | Ultra 5 245K | Ultra 5 250K Plus |
|---|---|---|---|---|
| アーキテクチャ | Raptor Lake Refresh | Raptor Lake | Arrow Lake | Arrow Lake Refresh |
| コア構成 | 6P + 8E | 6P + 8E | 6P + 8EHT 廃止 | 6P + 12EHT 廃止 |
| スレッド数 | 20 | 20 | 14 | 18 |
| 最大ブースト | 5.0 GHz | 4.8 GHz | 5.2 GHz | 5.3 GHz |
| 対応メモリ | DDR4 / DDR5 | DDR4 / DDR5 | DDR5 のみ | DDR5 のみ |
| ソケット | LGA1700 | LGA1700 | LGA1851 | LGA1851 |
| PBP / MTP | 65W / 154W | 65W / 154W | 125W / 159W | 125W / 159W |
| 内蔵 GPU | UHD 770 | UHD 770 | Arc Graphics | Arc Graphics |
| 価格.com 最安 | ¥46,500 | 中古中心 | ¥34,980 | ¥38,980 |
Core Ultra 5 250K Plus には iGPU を持たない 250KF Plus が ¥34,980 で用意されています。グラフィックボードを別に積むなら、そちらのほうが 4 千円安く済みます。なお LGA1700 は第12〜14世代で打ち止めの最終世代ソケットで、LGA1851 と AM5 は今後も続きます。
ベンチマークスレッド数ほどマルチは伸びない
マルチスレッド性能(Cinebench 2024 Multi)
| CPU | Cinebench 2024 Multi(pts) |
|---|---|
| Ultra 5 250K Plus18C/18T | 1,853 |
| Ultra 5 245K14C/14T | 1,518 |
| Core i5-1450014C/20T | 1,145 |
| Core i5-1350014C/20T | 1,145 |
| Ryzen 5 9600X6C/12T | 1,031 |
14500 が勝てるのは Ryzen 5 9600X だけで、その差も 11% です。同じ Intel の現行 Core Ultra 5 245K には 25%、18C/18T の 250K Plus には 38% 届きません。20 スレッドという数字ほどマルチが強いわけではなく、Arrow Lake の E コアが 1 コアあたりで上回っているためです。マルチ作業が主目的なら 250K Plus が順当で、「9600X にマルチで負けたくない」という一点にだけ価値があると考えてください。
ゲーミング性能(RTX 4070・フル HD)
| CPU | 主要タイトル平均 fps(9600X = 100) |
|---|---|
| Ryzen 5 9600X | 100 |
| Core Ultra 5 250K Plus | 98 |
| Core Ultra 5 245K | 94 |
| Core i5-14500 | 88 |
| Core i5-13500 | 84 |
ゲームは Ryzen 5 9600X が最も高く、14500 との差は 12% です。大型タイトルや競技系 FPS で 1fps でも上を求めるなら 9600X が合理的です。一方でフル HD の 60〜144fps 帯で足りるなら、14500 でも実用上の支障はありません。
上の相対値は複数タイトルをならした値です。個別に見ると、Rainbow Six Siege では 9600X が 19% 速い一方、Battlefield 6 では 250K Plus が平均で 11%、1% Low では 33% 上回るという結果も報告されています。ならした数字が拮抗しているときほど、自分が遊ぶタイトルの単体データを見たほうが確実です。
タイトル別の数値は TechSpot の Core Ultra 5 250K Plus レビュー(2026年9月12日確認)に基づきます。消費電力とタイトル別 fps は複数の海外レビューの集計値、中古価格はヤフオクの落札実績(44件から Core i5-14500T と完成PC を除いた CPU 単体11件)を集計したものです。
比較新規で組むならどれか
新規構成で必ず比較される現行世代2モデルと並べます。判断軸の中心は DDR4 を流用できるかどうかです。
| 項目 | Core i5-14500 | Ryzen 5 9600X | Ultra 5 250K Plus |
|---|---|---|---|
| コア / スレッド | 14C / 20T | 6C / 12T | 18C / 18T |
| ゲーム性能 | 88 | 100 | 98 |
| Cinebench 2024 Multi | 1,145 pts | 1,031 pts | 1,853 pts |
| 対応メモリ | DDR4 / DDR5 | DDR5 のみ | DDR5 のみ |
| ソケット | LGA1700(最終世代) | AM5 | LGA1851 |
| PBP | 65W | 65W | 125W |
| CPU 価格 | ¥46,500 | ¥34,880 | ¥38,980 |
| マザー価格の目安 | B760 ¥12,000〜18,000 | B850 ¥18,000〜25,000 | B860 ¥18,000〜28,000 |
| メモリ追加コスト | DDR4 流用なら ¥0 | DDR5 32GB 約 ¥70,000 | DDR5 32GB 約 ¥70,000 |
| 3点総額・DDR4 流用 | 約 ¥58,500〜64,500 | — | — |
| 3点総額・DDR5 新規 | 約 ¥134,500〜141,500 | 約 ¥122,880〜129,880 | 約 ¥126,980〜136,980 |
中古総額 4〜5 万円台という抜け道
2023年10月の発売から2年近くが経ち、中古の流通が増えています。新品が在庫縮小で値上がりする一方、中古は需要の落ち着きで下がっており、価格差が広がりました。
| 入手経路 | 価格帯 | 保証と注意点 |
|---|---|---|
| 新品 | ¥46,500〜 | 価格.com 最安。メーカー1年保証が付きますが割高です |
| 個人売買 | ¥28,800〜36,600中央値 ¥32,980 | ヤフオク・メルカリ・ラクマ。保証はないので状態は自分で見極めます |
| 中古ショップ | 個人売買より高め | じゃんぱら・ソフマップ等。1〜3か月の動作保証が付く代わりに割高です。在庫は流動的なので都度確認してください |
中古の 14500 が ¥28,800〜36,600、B760 DDR4 マザーが新品で ¥12,000〜18,000、DDR4 32GB は流用で ¥0。合計 約 ¥41,000〜55,000 になります。マザーも中古で探せば、ここからさらに下がります。
新規の Ryzen 5 9600X 構成(CPU ¥34,880 + B850 約 ¥20,000 + DDR5 32GB 約 ¥70,000 = 約 ¥124,880)と比べると 7〜8 万円安い計算です。性能は劣りますが、フル HD で遊ぶぶんには十分な地力があります。
中古で買うときに見るところ
電力65W は空冷1基で足りる
PBP 65W は現行世代と比べても低い部類です。125W クラスの Core Ultra 5 と並べると、扱いやすさで明確な利点があります。
| CPU | PBP / MTP | ゲーム時の実消費 | 推奨電源 | 推奨クーラー |
|---|---|---|---|---|
| Core i5-14500 | 65W / 154W | 約 80W | 600W | 空冷 ¥3,000〜5,000 |
| Ryzen 5 9600X | 65W / 88W | 約 75W | 600W | 空冷 ¥3,000〜5,000 |
| Ultra 5 245K | 125W / 159W | 約 130W | 650W | 空冷上位か 240mm 簡易水冷 |
| Ultra 5 250K Plus | 125W / 159W | 約 135W | 650W | 空冷上位か 240mm 簡易水冷 |
| Core i7-14700K | 125W / 253W | 約 200W | 750W | 280mm 簡易水冷 |
CoolerMaster Hyper 212 3DHP、Deepcool AK400、Thermalright Peerless Assassin 120 SE あたりのクラスで、全コア100%負荷でも 80℃ 未満を保てます。簡易水冷を買う必要はありません。
将来この先の CPU 換装まで視野に入れるなら、最初から Thermalright Phantom Spirit 120 SE(¥6,000〜)クラスにしておくと使い回せます。ただし LGA1700 は最終世代なので、換装先は別ソケットのマザーごと入れ替えになります。
構成B760 + DDR4 が最適解
14500 は LGA1700 対応の B760 マザーとの組み合わせが基本です。倍率ロックで OC ができないため Z790 は要りません。DDR4 対応マザーを選べば既存メモリをそのまま流用でき、総額を大きく抑えられます。
| 構成 | マザー価格の目安 | メモリ追加コスト | 判定 |
|---|---|---|---|
| B760 + DDR4 流用 | ¥12,000〜18,000 | ¥0 | 最安・これが最適解 |
| B760 + DDR4 を新規購入 | ¥12,000〜18,000 | 32GB で ¥33,000〜36,000 | 新規なら現行世代のほうが有利 |
| B760 + DDR5 | ¥18,000〜25,000 | 32GB で 約 ¥70,000 | 14500 と組む合理性なし |
| Z790 | ¥30,000〜 | — | OC 不可なので過剰 |
B760 + DDR4 のマザーが ¥12,000〜18,000 で最も安く収まります。Z790 は OC 用なので、倍率ロックの 14500 では機能を活かせません。DDR4 を新規購入するとコスパの根拠が消えるため、その場合は Ryzen 5 9600X + DDR5 の現行構成を選んだほうが素直です。
ゲームタイトル別のフレームレート目安
RTX 4070・フル HD・高設定での主要タイトル平均 fps です。ミドルレンジ相当で、軽量タイトルから重量級まで一通りこなせます。
| タイトル | 平均 fps | 補足 |
|---|---|---|
| VALORANT・フォートナイト最高 | 200fps 超 | CPU 側のボトルネックはなく、240Hz モニターも活かせます |
| Apex Legends高設定 | 150〜180fps | 144Hz を安定して維持できます。撃ち合いでも入力遅延は気になりません |
| サイバーパンク 2077ウルトラ | 90〜110fps | WQHD でも 60fps を維持できます |
| バイオハザード レクイエム高設定 | 85〜105fps | 重量級の最新タイトルでも問題なく動きます |
| モンスターハンターワイルズ高設定 | 80〜100fps | GPU 側が主なボトルネックで、9600X に替えても結果はほぼ変わりません |
| 黒神話:悟空最高品質 | 75〜90fps | CPU には余力があります。GPU を上げたほうが伸びます |
競技系では 200fps を超え、240Hz モニターも活用できます。重量級でも 80〜100fps を確保しており、フル HD なら全タイトルで実用域です。9600X との 12% 差は、144Hz や 240Hz で 1fps でも上を求める人以外には体感しにくい差といえます。
購入本体と構成パーツ、新規で組む場合の代替



※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
総括DDR4 資産と中古狙いのための限定解
Core i5-14500 は発売から2年が経ち、新品は在庫縮小で値上がりしています。新規で PC を組むなら現行世代(Ryzen 5 9600X または Core Ultra 5 250K Plus)が正解です。
マルチ性能は 20 スレッドという数字ほど伸びません。Cinebench 2024 Multi は 1,145 pts で、Core Ultra 5 245K に 25%、250K Plus には 38% 届かず、勝てるのは Ryzen 5 9600X に 11% だけです。ゲームでも 9600X に 12% 離されます。
14500 が活きるのは「DDR4 32GB をすでに持っている」「中古 + DDR4 流用で総額 4〜5 万円台に抑えたい」という限定的な場合だけです。DDR4 を新規で買うなら、この CPU を選ぶ意味は消えます。
DDR4 流用なら3点総額 ¥58,500〜64,500、中古なら約 ¥41,000〜55,000。現行世代では届かない価格帯で、フル HD ゲーミングなら実用上十分です。予算が最優先で、現行世代の性能はオーバースペックだと割り切れる人にとっては、いまも合理的な選択肢になります。







