【RTX 5070】性能・ベンチマーク・レビュー|WQHDに最適な次世代ミドルハイクラスGPU

GeForce RTX 5070は、NVIDIAの新世代アーキテクチャ「Blackwell」を採用したミドルハイクラスGPUです。RTX 4070の後継として登場し、WQHD解像度を主戦場に高いフレームレートと効率的な消費電力を両立しています。本記事では、RTX 5070のスペックや実ゲームでのパフォーマンス、上位モデルや競合製品との比較を詳しく解説します。
RTX 5070の基本スペック
RTX5070Ti | RTX5070 | RTX5060Ti | RTX5060 | |
---|---|---|---|---|
アーキテクチャ | Blackwell | Blackwell | Blackwell | Blackwell |
CUDAコア数 | 8960 | 6144 | 4608 | 3840 |
ブーストクロック | 2.45GHz | 2.51GHz | 2.57GHz | 2.5GHz |
ベースクロック | 2.3GHz | 2.33GHz | 2.41GHz | 2.28GHz |
VRAM | 16GB GDDR7 | 12GB GDDR7 | 16GB GDDR7 8GB GDDR7 |
8GB GDDR7 |
メモリバス | 256bit | 192bit | 128bit | 128bit |
TDP | 300W | 250W | 180W | 145W |
推奨電源 | 750W | 650W | 600W | 550W |
RTX 5070は、NVIDIAの新世代アーキテクチャ「Blackwell」を採用したミドルハイクラスGPUです。CUDAコア数は6,144基と十分な演算性能を備えており、ブーストクロックは2.51GHzと上位モデルに迫る数値を実現しています。
メモリは最新規格のGDDR7を採用し、12GBの容量を搭載。192bitのメモリバスと組み合わせることで、高解像度テクスチャや最新タイトルに対応できる帯域幅を確保しています。レイトレーシングやDLSS 3.5にも対応しており、ゲームにおける映像表現力と安定したフレームレート維持に強みがあります。
TDPは250Wで、推奨電源は650Wクラス。消費電力と性能のバランスが良く、発熱や電力効率の面でも扱いやすいGPUといえます。ハイエンドほどの圧倒的な性能は求めないものの、WQHDゲーミングを快適に楽しみたいユーザーに最適な選択肢となるでしょう。
実ゲームでのベンチマーク
以下は代表的なゲームにおけるWQHD・高設定での平均フレームレートの目安です(DLSS ON)。
ゲームタイトル(WQHD・高設定) | RTX 5070 Ti | RTX 5070 | RX 9060 XT (16GB) |
---|---|---|---|
Cyberpunk 2077(RT OFF) | 120fps | 105fps | 100fps |
Call of Duty: MWIII | 165fps | 140fps | 135fps |
Forza Horizon 5 | 155fps | 140fps | 138fps |
Apex Legends | 240fps | 230fps | 220fps |
Baldur’s Gate 3 | 135fps | 120fps | 118fps |
モンスターハンターライズ:サンブレイク | 125fps | 115fps | 112fps |
ファイナルファンタジーXIV | 200fps | 185fps | 180fps |
エルデンリング | 110fps | 100fps | 95fps |
鉄拳8 | 175fps | 160fps | 155fps |
ペルソナ5 タクティカ | 160fps | 145fps | 140fps |
平均スコア(10タイトル) | 158fps | 144fps | 139fps |
DLSS 4とフレーム生成を活用することで、4K解像度でも実用的なフレームレートを確保できます。ただし、レイトレーシングを最大限活用する場合には上位モデル(RTX 5070 Ti / 5080)の方が優れています。
上記の比較からわかるように、RTX 5070 Tiは常に一歩上のパフォーマンスを発揮し、平均スコアでも他モデルを明確に上回っています。特に重量級のAAAタイトルでは余裕をもってフレームレートを維持できるため、WQHD環境だけでなく4K解像度でも設定を調整すれば十分に快適にプレイ可能です。
RTX 5070は平均144fpsと非常にバランスの取れた結果となっており、価格を抑えつつも最新ゲームを高画質で楽しみたいユーザーに最適な選択肢です。Apex LegendsやFFXIVなど軽量〜中量級のタイトルでは200fps近いフレームレートを叩き出しており、eスポーツ系の用途にも対応可能です。
RX 9060 XTはRTX 5070とほぼ同等の平均139fpsを記録し、VRAM容量の多さによって最新タイトルや高解像度テクスチャの利用時に安心感があります。レイトレーシング性能ではNVIDIAに一歩譲るものの、価格性能比では十分に競争力のあるGPUといえるでしょう。
総合的に見ると、最高の快適性を求めるならRTX 5070 Ti、コストと性能のバランスならRTX 5070、VRAMを活かした長期的な運用を考えるならRX 9060 XTといった選び方がおすすめです。
RTX 5070と他GPUの比較
RTX 5070の立ち位置を明確にするため、同世代や競合モデルと比較してみます。
- RTX 5070 Ti:CUDAコア数やクロックが増強され、約15%の性能向上。WQHD以上を安定重視ならTiが有利。
- RTX 4060 Ti:性能差は約30〜40%。価格は安いが、WQHDではやや厳しい。
- Radeon RX 9060 XT:ラスタライズ性能では拮抗するが、VRAM容量で有利なのはRX 9060 XT(16GBモデル)。
RTX 5070は、価格を抑えつつ最新技術(DLSS 4、RTX Video、AV1対応など)を活かしたいユーザーにとって、非常に魅力的なバランス型GPUといえます。
ベンチマークスコア比較
ベンチマークスコアの比較からもわかるように、RTX 5070 Tiが全体的に最も高いスコアを記録しており、重量級タイトルやレイトレーシングを多用するゲームで一歩抜きん出た性能を発揮します。
一方でRTX 5070はスコア面でわずかに劣るものの、価格を抑えながらもWQHD環境で快適にプレイできる十分な性能を備えており、バランスの良さが際立っています。特にApexやFFXIVといった人気タイトルでは非常に高いフレームレートを維持できるため、ゲーマーにとってコストパフォーマンスに優れた選択肢といえるでしょう。
RX 9060 XTは総合スコアではRTX 5070とほぼ同等で、VRAM 16GBを活かした高解像度テクスチャや最新タイトルの長時間プレイに強みを持ちます。レイトレーシング性能ではやや劣るものの、価格帯次第ではRTX 5070と並ぶ魅力的な候補となります。
総合的に見ると、最高の性能を求めるならRTX 5070 Ti、コストと性能のバランスならRTX 5070、VRAM容量を重視するならRX 9060 XTという選び方がおすすめです。
レビュー・使用感
実際にRTX 5070を使用した感覚としては、フルHDでは完全にオーバースペック、WQHDではほぼ全てのAAAタイトルを高画質で快適にプレイできる性能を持っています。ファンノイズや発熱も適切に制御されており、ミドルハイGPUとしての完成度は高いといえます。
ただし、4K解像度でレイトレーシングを多用する場面では、もう一段上のモデルを選んだ方が安定性は高くなります。価格・消費電力・性能のバランスを重視するなら、RTX 5070は非常に優れた選択肢といえるでしょう。
価格帯別のおすすめゲーミングPC構成(RTX 5070 搭載)
ここからはRTX 5070を採用したゲーミングPCのおすすめ構成を、価格帯ごとに紹介します。予算に合わせて選べば、バランスよく性能を引き出すことが可能です。
20万円前後:コスト重視のスタンダード構成
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 5070
- CPU:Intel Core i5-14600KF または AMD Ryzen 7 7700
- メモリ:16GB DDR5(8GB×2)
- ストレージ:1TB NVMe SSD
- 電源:650W 80PLUS GOLD
最新ゲームをWQHD環境で快適にプレイ可能。フルHD環境なら240fpsクラスのハイフレームレートを狙えるため、eスポーツ用途にもおすすめです。
25万円前後:バランス重視の拡張構成
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 5070
- CPU:Intel Core i7-14700KF または AMD Ryzen 7 7800X3D
- メモリ:32GB DDR5(16GB×2)
- ストレージ:1TB NVMe SSD + 2TB HDD
- 電源:750W 80PLUS GOLD
RTX 5070の性能を最大限活かせる王道構成。高リフレッシュレートのWQHDモニターと組み合わせれば、多くの最新タイトルで144Hz以上を安定して狙えます。
30万円前後:クリエイティブ兼用のハイグレード構成
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 5070
- CPU:Intel Core i9-14900K または AMD Ryzen 9 7900X
- メモリ:32GB〜64GB DDR5
- ストレージ:2TB NVMe SSD
- 電源:850W 80PLUS GOLD/PLATINUM
4K解像度や高負荷なレイトレーシング環境も想定した構成。ゲームだけでなく動画編集や3DCG制作といったクリエイティブ用途にも余裕を持って対応できます。
まとめ
GeForce RTX 5070は、WQHDゲーミングに特化したパフォーマンスを発揮する次世代のミドルハイクラスGPUです。最新技術と消費電力効率の良さを兼ね備えており、「コスパと将来性を両立させたいゲーマー」にとって理想的なグラフィックボードといえます。
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