Ryzen 7 8700G スペック・ベンチマーク|Radeon 780M内蔵の実力と、グラボなしビルドとしてのコスパを検証

(更新: 2026.3.8)
Ryzen 7 8700G スペック・ベンチマーク|Radeon 780M内蔵の実力と、グラボなしビルドとしてのコスパを検証

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Ryzen 7 8700Gは、Zen 4アーキテクチャに強力な内蔵GPU「Radeon 780M」を統合したAPUです。TDP 65Wに抑えながらグラフィックカードなしでのゲームプレイを可能にし、コンパクトビルドや予算重視の構成で特に力を発揮します。この記事では、スペック・iGPU性能・Intelの内蔵GPUや単体エントリーGPUとの比較を解説します。

内蔵GPU
Radeon 780M
iGPU 最大クロック
2.9 GHz
TDP
65 W
クーラー付属
あり

01 / スペック詳細と用途別おすすめ度

Ryzen 7 8700G 主要スペック
アーキテクチャZen 4(Phoenix / TSMC 4nm)
コア / スレッド8コア / 16スレッド
ベースクロック4.2 GHz
ブーストクロック5.1 GHz
L2 キャッシュ8 MB
L3 キャッシュ16 MB
内蔵GPURadeon 780M(12CU / 2.9GHz)
NPU(Ryzen AI)最大 16 TOPS
TDP65 W(cTDP 45〜65W)
対応ソケットSocket AM5
対応メモリDDR5(最大 DDR5-5200)
PCIePCIe 4.0(最大 20レーン)
クーラー付属Wraith Spire(付属)
用途別おすすめ度
🎮 グラボなしゲーム
★★★★☆
🖥️ 省スペース自作
★★★★★
🔋 省電力ビルド
★★★★★
🎬 動画編集
★★★☆☆
📡 ゲーム配信
★★★☆☆
💹 将来GPU増設
★★★★☆
グラボなしで始めて後から増設できるAM5対応APU。iGPU性能はIntel内蔵GPUを大幅に上回るのが最大の強み。

8700GはRyzen 8000Gシリーズの最上位APUです。同じ65W・8コアという仕様でも、9700Xとは根本的に異なる用途を想定した設計です。Radeon 780Mは現行デスクトップAPU最強クラスのiGPUで、エントリークラスの単体GPUに匹敵するゲーム性能を発揮します。

一方でCPUコアはZen 4(L3キャッシュ16MB)であり、Zen 5を採用した9700X(L3 32MB)に対してCPU単体性能は一歩譲ります。クーラー(Wraith Spire)が付属する点はコスト面でメリットになります。

02 / iGPU性能Radeon 780Mでグラボなしで何ができる?

RADEON 780M — iGPU スペックサマリー
アーキテクチャ RDNA 3 12 Compute Units
最大クロック 2.9 GHz iGPU史上最速クラス
相当単体GPU GTX 1650相当 Intel UHD 770の約3倍

※ゲーム性能は使用メモリの速度に大きく依存します。DDR5-6000以上のメモリを使用すると、DDR5-4800比で10〜20%のiGPU性能向上が見込めます。

🎮 iGPU ゲーム性能比較(1080p 中画質・相対値)

Radeon 780Mはデスクトップ向けiGPUとして現行最高水準。Intel内蔵GPUを大幅に上回る。
8700G Radeon 780M(本機)
100%(基準)
Intel Arc 140V(Lunar Lake)
約 82%
Core Ultra 5 235 Intel UHD
約 32%
Ryzen 7 9700X Radeon 610M
約 18%

🕹️ タイトル別 動作目安(1080p 中画質 / 内蔵GPU単体)

DDR5-6000メモリ使用時の参考値。設定次第でプレイ可能なタイトルが大幅に広がる。
League of Legends
120fps以上(快適)
Fortnite(低画質)
60〜80fps(プレイ可)
Apex Legends(低画質)
60fps前後(プレイ可)
Cyberpunk 2077(低画質)
30fps前後(重い)

軽量・中量タイトルなら内蔵GPUだけで十分プレイ可能です。Fortnite・Apex・Valorantといった人気タイトルは低〜中画質であれば60fps以上を安定して出せます。Cyberpunk 2077など重量タイトルは厳しいですが、FSRを活用することで多少改善できます。

将来的に単体GPUを増設する場合、AM5プラットフォームはそのまま流用できるため、8700Gはグラボなしで始めて後から拡張するビルドの出発点としても優秀です。

03 / 比較Core Ultra 5 235・Ryzen 7 9700Xとの違い

モデルCPU性能iGPU性能TDP特徴
Ryzen 7 8700G(本機)★★★☆☆★★★★★65 WiGPU最強・グラボ不要
Ryzen 7 9700X★★★★★★☆☆☆☆65 WCPU性能重視・単体GPU前提
Core Ultra 5 235★★★★☆★★☆☆☆65 WIntel iGPU・単体GPU前提
Core Ultra 5 235 Intel UHD★★★★☆★★★☆☆125 W高TDP・Arc統合モデル

単体GPUを付けるなら9700Xや235が上:グラボを搭載する前提なら、CPU性能が高い9700XやCore Ultra 235を選ぶほうが合理的です。8700GのCPUコアはZen 4(L3 16MB)止まりで、Zen 5搭載の9700XにCPU単体では及びません。

グラボなし・省スペースなら8700Gの独壇場:Intel UHD 770(Core Ultra 235搭載)との比較では、Radeon 780Mのゲーム性能は約3倍。「まずグラボなしで動かしたい」「ミニPC・SFF構成にしたい」「予算を抑えたい」といったニーズには8700Gが唯一の現実解です。

04 / ベンチマークCPU・電力効率の傾向

※以下は各種レビューサイト・AMD公式データをもとにした参考値です。環境・メモリクロックにより数値は変動します。

📊 Cinebench 2024 — マルチコア(CPU性能)

Zen 4(L3 16MB)のため9700Xより劣るが、65W帯では十分な水準。
Ryzen 7 9700X(Zen 5 / 65W)
約 1,500 pts
8700G(本機 / Zen 4 / 65W)
約 1,100 pts
Core Ultra 5 235(65W)
約 1,050 pts

🎯 Cinebench 2024 — シングルコア

Zen 4のシングルは依然高水準。9700X(Zen 5)には若干及ばないが実用上の差は小さい。
Ryzen 7 9700X(Zen 5)
約 138 pts
8700G(本機 / Zen 4)
約 120 pts
Core Ultra 5 235
約 116 pts

05 / 結論どんな人に向いているか

✅ 向いている人

  • グラボなしで今すぐゲームを始めたい人。Radeon 780Mは現行デスクトップAPU最強のiGPUで、軽〜中量タイトルであれば単体で60fps以上を狙えます。
  • ミニPC・SFF構成を検討している人。65W TDP・Wraith Spire付属でケースと冷却のコストを最小化できます。
  • 後からGPUを増設するつもりの人。AM5プラットフォームは将来のCPUアップグレードにも対応。最初は8700G単体で運用し、予算ができたらGPUを追加する段階的な構成が可能です。

❌ 向いていない人

  • 単体GPUを最初から搭載する人。GPU前提ならCPU性能が高いRyzen 7 9700Xのほうが合理的です。L3キャッシュも倍の32MBあり、ゲーム・クリエイティブ双方で上回ります。
  • 高負荷な動画編集・配信を主目的にする人。CPU性能でZen 5に劣り、GPUなしではエンコードも遅くなります。
  • 重量タイトルをiGPUで快適に遊びたい人。Cyberpunk 2077など重い3Dタイトルは内蔵GPUでは力不足で、別途GPU購入が現実的です。
総評

Ryzen 7 8700Gは「グラボなしで始められる、現行デスクトップAPUの最高峰」です。CPU性能ではZen 5世代の9700Xに劣りますが、Radeon 780MのiGPU性能はIntel勢を大幅に上回り、軽量〜中量タイトルであれば単体でゲームができる唯一のデスクトップAPUです。ミニPC・省電力ビルド・段階的な構成を考えているユーザーにとって、替えの効かない選択肢です。

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