DLSS 4.5 Dynamic MFG / 6x MFG 解説|3月31日β解禁、RTX 50系で何が変わるか
3月31日β解禁——何が変わるか
NVIDIAがGDC 2026で発表。「フレーム生成倍率を固定から動的切り替えへ」というDynamic MFGと、最大6フレーム生成の6x MFGが3月31日よりRTX 50系向けに解禁されます
- Dynamic MFG:シーン負荷に応じてフレーム生成倍率を2x〜6xで自動調整。固定倍率の旧4x MFGで起きていた「重い場面でのゴースト・遅延感」を解消する設計
- 6x MFG:1ネイティブフレーム+AI生成5フレームの最大倍率モード。RTX 5090+4Kパストレースで Black Myth: Wukong が約246fpsを達成(NVIDIA公称)
- 3月31日はNVIDIA Appのbetaチャンネル(opt-in)での解禁。対応はRTX 50系(Blackwell)限定。対応ゲームはGDC 2026で20本が発表
目次
「4x固定」の何が問題だったか
DLSS 4でRTX 50系向けに実装されたMFG(Multi Frame Generation)は、ネイティブレンダリング1フレームに対してAIが3枚のフレームを生成する「4x」モードでした。大きな問題が1つありました——倍率が固定であることです。
- 平場でfpsが十分に出ていても強制4xが適用される
- 基礎fps(ネイティブ)が低い重い場面で高倍率をかけると、AIの誤予測が増えゴーストやちらつきが出やすい
- フレームレートは上がるのに操作感が浮いて「体感レイテンシが悪化した」という報告が多数
- 「倍率を下げたい場面でも4xから変えられない」という不満
- 目標フレームレートを設定しておくと、GPUがリアルタイムで2x / 4x / 6xを自動切り替え
- 軽い場面では低倍率で抑え、重い場面でのみ6xに引き上げ——fpsと操作感のバランスを自動最適化
- NVIDIA Reflex 2との組み合わせで、倍率が上がる場面でも体感レイテンシを最小化
- ゲームを途中で止めることなく、常に「最適な倍率」に調整し続ける
ひとことで言えば、「倍率を固定から可変へ」という変化です。これにより、重い場面で無理に高倍率をかけることによる画質劣化や操作感の浮きが改善されます。
2x / Dynamic / 6x——3つのモードの使い分け
DLSS 4.5 MFGには複数のモードがあります。Dynamic MFGを有効にすると、以下の範囲で自動切り替えが行われます。
3月31日β解禁——RTX 50系ユーザーがすること
3月31日に解禁されるのは「NVIDIA Appのbetaチャンネル」での提供です。自動的に適用されるわけではなく、手動でbetaチャンネルに参加する必要があります。
| 項目 | Dynamic MFG / 6x MFG |
|---|---|
| GPU | GeForce RTX 50系(Blackwell)限定RTX 40系以前では利用不可 |
| ドライバー | Game Ready Driver 595.79 WHQL 以降 |
| ソフトウェア | NVIDIA App(betaチャンネル参加が必要)NVIDIA App → 設定 → About からbetaチャンネルを有効化 |
| OS | Windows 10 / 11 64-bit |
| 提供形式 | DLSSオーバーライド対応ゲーム側の実装を待たずにドライバーレベルで強制適用できる |
| 正式版 | 2026年内に正式リリース予定(日程未発表) |
DLSSオーバーライドに対応しているため、ゲーム側がDynamic MFGを実装していなくても、ドライバーレベルで有効化できます。ただし、ゲームがネイティブ統合している場合の方が安定性・精度が高い傾向があります。
GDC 2026発表——DLSS 4.5対応ゲーム20本
GDC 2026でNVIDIAはDLSS 4.5ネイティブ統合タイトル20本を発表しました。現時点で名称が確認できている12本を以下に示します。
| タイトル | 主な対応機能 | 発売時期 |
|---|---|---|
| 007 First Light | パストレース DLSS 4.5 | 2026年5月27日 |
| CONTROL Resonant | パストレース DLSS 4.5 | 2026年内 |
| Directive 8020 | パストレース DLSS 4.5 | 2026年5月12日 |
| Samson | SR レイトレース | 2026年4月8日 |
| Tides of Annihilation | パストレース DLSS 4.5 | 未定 |
| Sea of Remnants | SR パストレース | 未定 |
| STAR WARS: Galactic Racer | DLSS 4.5 | 未定 |
| Gray Zone Warfare | DLSS 4.5 | アップデート |
| INDUSTRIA 2 | DLSS 4.5 | 未定 |
| The Vernyhorn | レイトレース DLSS 4.5 | 未定 |
| Where Winds Meet | SR アップデート | 配信中 |
| War Thunder | SR アップデート | 配信中 |
残り8本はNVIDIA公式ページに完全リストが掲載されています。なお、DLSS 4.5 Super Resolution(アップスケーリング部分)はすでに400本以上のタイトルで利用可能です。Dynamic MFG / 6x MFGは3月31日β以降、ゲーム側のネイティブ統合またはDLSSオーバーライドで順次対応します。
FSR Diamondとの違い——AMDはいつPC対応するか
AMDも同じGDC 2026で「FSR Diamond」を発表しました。機能的には似ていますが、現時点でのPC向け提供状況が大きく異なります。
- Dynamic MFG / 6x MFG:3月31日β(RTX 50系)
- Super Resolution(2nd Gen Transformer):配信済み・RTX 20系以降で動作
- 400本以上のゲームで既に対応済み
- FP8精度加速はRTX 40/50系で有効
- GDC 2026でProject Helix(次世代Xbox)向けとして発表
- PC版(現行RX 7000/9000シリーズ)への対応は公式未言及
- リーカー情報ではRDNA5専用になる可能性が示唆されている
- FSR 4(現行)はMLベースのアップスケーリングに対応。MFGはまだ非対応
NVIDIAとAMDの差は「今すぐ使えるか」という点に集約されます。盲目テストではDLSS 4.5を選んだユーザーが約48%、FSR 4が約15%(NVIDIA調べ・GDC 2026発表)。FSR DiamondがPC向けに本格展開されるのは、AMDのRDNA5世代が登場する時期になるとみられています。