RTX 5090でも100fps——バイオハザード レクイエムのパストレーシングが示す「次世代の重さ」
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RTX 5090という現行最強GPUを使っても、パストレーシングを有効にしたバイオハザード レクイエムは1080pで80〜100fps。「最高峰のハードウェアですら余裕で回せる」とは言えないパストレーシングの重さに驚かされます。
本記事ではRTX 5090をパストレーシング最大設定で動かし、解像度別の実測フレームレート・DLSS 4.5の効果・消費電力とVRAM使用量・対応GPU別の現実的な選択肢まで、購入前に押さえておきたい情報を一気通貫でまとめます。
結論を先に言うと、ネイティブで遊ぶ時代は終わり、DLSS 4.5(マルチフレーム生成)を使うのが前提。RTX 5090+DLSS 4.5で4K 240fps超え、RTX 5070 TiでもDLSSを活用すれば1440pパストレが現実的な水準に届きます。
目次
01 / 仕組みパストレーシングはなぜこんなに重いのか
通常のゲーム描画(ラスタライズ)は、光や影を「それっぽく見せる」近似計算で処理しています。描画は軽い反面、現実とは異なる不自然な影や反射が出ることもあります。
パストレーシングはまったく別のアプローチです。画面のすべてのピクセルから光線を飛ばし、物体への反射・屈折・間接照明を物理法則に基づいてシミュレーションします。1ピクセルあたり数十〜数百本の光線を追跡するため、計算量はラスタライズの数十倍に膨れ上がります。
バイオハザード レクイエムでは、REエンジンのパストレーシング実装が非常に本格的です。窓から差し込む光、水面の反射、暗い廊下に漏れる間接照明——すべてを物理的に正しく計算しています。映像のリアルさは圧倒的ですが、RTX 5090クラスのGPUでも描画負荷は相当なものになります。
レイトレーシングとパストレーシングの違い。レイトレーシングは光の追跡を部分的に行う技術で、「反射だけ」「影だけ」といった限定的な適用が一般的です。パストレーシングはシーン全体にフルパスで適用するため、画質は格段に上がりますが負荷も桁違いになります。
本記事で頻出する専門用語
パストレーシング周りの業界用語を最初にまとめます。カテゴリ別(描画技術 / アップスケール / ハードウェア)で整理しているので、読み進める前にざっと押さえておくと理解が速くなります。
シーン全体の光の経路をリアルタイム計算する究極のレイトレ。従来RTより負荷10倍超。RTX 50+DLSS+FG前提の重さ。
Bounding Volume Hierarchy。光線追跡の空間構造データ。VRAMを大量消費し、4Kパストレで12GB以上を要求する原因。
DLSS 4=MFG 4倍生成、DLSS 4.5=ダイナミックMFG最大6倍。RTX 50専用。NVIDIAアプリで4.5へ更新可能。
AIで中間フレームを最大3枚補間。RTX 50シリーズ専用。RTX 40は従来の中間1枚のみ。
DLSS Anti-Aliasing。ネイティブ解像度のままAIアンチエイリアスを適用。アップスケールなしで画質最優先。
2026年現行最強GPU。VRAM 32GB・TDP 575W。パストレーシングをまともに動かせる現実解。
8Kパストレ時の実測VRAM消費量。4Kでも12〜14GB必要で、RTX 4070(12GB)はギリギリ、8GBは不可。
02 / ベンチマークRTX 5090×解像度別ベンチマーク
RTX 5090でバイオハザード レクイエムをパストレーシング最大設定(Max Settings)で動かした、解像度別のベンチマーク結果です。
注目すべきは、RTX 5090でも1080pパストレーシングは80〜100fpsに留まるという事実です。ラスタライズなら300fps以上出せるGPUが、パストレーシング有効の瞬間にここまで落ちます。それだけ「本物の光の計算」は重い処理なのです。
一方、4Kネイティブでは100〜110fpsと1080pに近い数値が出ています。これはテストシーンの違いによるもので、パストレーシングでは屋内の複雑な光反射シーンほど負荷が跳ね上がる傾向があります。
ネイティブ4K 100fpsは奇跡の数字。2024年のサイバーパンク 2077パストレーシングでは、RTX 4090がネイティブ4Kでわずか14fpsでした。RTX 5090は世代差+REエンジンの最適化で、たった2年で7倍以上の向上を実現しています。
03 / DLSSDLSS 4.5|フレームレートが2.5倍に化ける
今回のベンチマークで最もインパクトがあるのは、DLSS 4.5適用後の数字です。
1440pではネイティブDLAAの120〜140fpsに対し、DLSS 4.5 Quality適用で300〜340fps。約2.5倍のフレームレート向上です。4Kでも100fpsが240fpsへと2.4倍のブースト。高リフレッシュレートモニターをフル活用できる水準に一気に跳ね上がります。
この劇的な改善を支えているのが、RTX 50シリーズ専用のマルチフレーム生成です。従来のDLSSはAIアップスケーリングで内部解像度を下げて描画負荷を軽減する仕組みでしたが、マルチフレーム生成はGPUが描画した実フレームの間に「AIが生成した中間フレーム」を最大3枚挿入します。見た目の品質をほぼ維持しつつ、フレームレートだけを跳ね上げる技術です。
マルチフレーム生成はRTX 50シリーズ専用。RTX 40シリーズのフレーム生成は中間1フレームの挿入でしたが、RTX 50シリーズでは最大3フレームを挿入可能。DLSS 4.5のフルパフォーマンスを引き出すにはRTX 50シリーズが必須です。NVIDIAアプリ経由で旧DLSS DLLを4.5に上書きできるタイトルもあるため、設定確認をおすすめします。
パストレーシングのような超負荷環境こそ、DLSS 4.5の真価が発揮される場面です。ネイティブでは「ギリギリ遊べる」フレームレートが、DLSSを有効にした瞬間に「240Hzモニターが活きる」水準に変わります。
04 / 負荷消費電力500W・VRAM 17GB|パストレーシングの代償
パフォーマンスだけでなく、ハードウェアへの負担も確認しておきましょう。
特に注目すべきはVRAM使用量です。8K環境では17GB以上のVRAMを消費しています。RTX 5090の32GB VRAMだからこそ余裕がありますが、VRAM 8GBのミドルクラスGPUでは4Kパストレーシングでテクスチャ品質を維持できない可能性が高いです。
消費電力も400〜500Wと、ラスタライズ時の約1.5倍。パストレーシングを常用するなら850W以上の高品質電源は必須と考えてよいでしょう。RTX 5090公式推奨は1000W以上で、ATX 3.1規格の12V-2×6コネクタ対応電源を選びたいところです。
VRAM 8GBの限界が見えてきた。パストレーシングではテクスチャに加えてBVH(光線追跡用の空間構造データ)がVRAMを大量消費します。4K+パストレーシングの組み合わせでは最低12GB、快適に動かすなら16GB以上のVRAMが事実上の最低ラインになりつつあります。RTX 5060 8GB版や旧RTX 4060 8GB版では、テクスチャを一段下げる調整が必要です。
05 / GPU選びパストレーシング対応GPU別の現実的な選択肢
RTX 5090は理想ですが、価格は¥66万円超。本作のパストレーシングをDLSS 4.5付きで楽しむなら、解像度に応じてミドル〜ハイエンドのRTX 50シリーズも選択肢に入ります。
4K + DLSS 4.5 Quality + MFG x4で240fps超え。8K DLSS Performanceでも50〜60fps。VRAM 32GBで何でも動く理想構成。
4K + DLSS 4.5 + MFG x4で120fps超え。1440pは240fps超え可能。VRAM 16GBで本作のパストレ要件をギリギリ満たす本命構成。
1440p + DLSS Performance + FG x2で90fps前後。テクスチャをHigh→Mediumに下げてVRAM 12GB枠に収める運用が現実的。
VRAM 8〜12GBではパストレ常用は厳しい構成。レイトレーシング(高)+ DLSS Quality + FG x2の組み合わせが、画質とFPSのバランスがベスト。
06 / 製品パストレーシングを楽しむためのおすすめGPU
本記事の検証を踏まえ、解像度別に6枚のRTX 50シリーズGPUを紹介します。本記事の主役 RTX 5090 から、パストレを楽しめる最低ラインの RTX 5060 Ti まで、すべて2026年5月時点で在庫が安定しているモデルです。

GIGABYTE GeForce RTX 5090 GAMING OC 32GD
本記事のベンチを叩き出した王者。トリプルファンWINDFORCE 3Xクーラーが575W TDPを効率処理し、4K + DLSS 4.5 + MFG x4で240fps超えに到達。VRAM 32GBで8Kパストレも視野に入る究極構成。本作のパストレを完全制覇したいなら唯一無二の選択肢です。

GIGABYTE AORUS RTX 5090 ICE 32GD
AORUSフラッグシップの白基調モデル。独自の冷却設計でGDDR7メモリ温度も効率抑制、長時間8K運用でも安定動作。GAMING OCより約¥6万円安く、RTX 5090を狙うならコスパ的にこちらが現実解。白系構成のPCにも違和感なく収まります。

Inno3D GeForce RTX 5080 X3 OC
4Kパストレを安定させる現実的な最低ライン。4K + DLSS Performance + MFG x4で180fps前後に到達。RTX 5090は¥66万〜と高価ですが、本機なら20万円台前半で4Kパストレ環境が手に入ります。

GIGABYTE GeForce RTX 5070 Ti GAMING OC 16GB
本記事のパストレ推奨GPUの本命。1440pパストレ+DLSS Quality+FG x2で快適、4KでもDLSS Performance調整で対応可能。VRAM 16GBで1440p時のVRAM消費14GB前後にも余裕で対応します。
RTX 5090をもってしても、バイオハザード レクイエムのパストレーシングはネイティブ1080pで80〜100fps。映像の美しさは圧倒的ですが、その計算コストは現行ハードウェアの限界に近いレベルです。
ただし、DLSS 4.5が状況を一変させます。マルチフレーム生成を活用すれば1440pで300fps超え、4Kでも240fps超えとネイティブの2.5倍のパフォーマンスを叩き出します。パストレーシング時代において、DLSS 4.5はもはや「あれば嬉しい」ではなく快適にプレイするための必須技術です。
パストレーシングを最高品質で楽しむにはRTX 5090+DLSS 4.5が理想ですが、RTX 5070 TiやRTX 5080でもDLSS 4.5を活用すれば1440p〜4Kパストレーシング体験は十分に楽しめます。「フルパストレーシングの世界」に手が届く時代は、もう始まっています。
FAQよくある質問
1440p + DLSS 4.5 Performance + FG x2の組み合わせなら90fps前後で楽しめます。ただしVRAM 12GBはパストレ時に余裕がないため、テクスチャをHighからMediumに1段下げる必要があります。4Kパストレは厳しいので、4Kを狙うならRTX 5070 Ti以上を推奨します。RT高設定での運用なら4Kでも快適に動きます。
多少のレイテンシ増加はありますが、NVIDIA Reflex 2との併用で実用上問題ないレベルに抑えられます。本作はホラーゲームでアクション性が低いため、競技FPSのような厳密なレイテンシは求められません。映像美と快適なフレームレートを両立できる点で、ホラーとMFGの相性は実は良好です。
動作はします。4Kネイティブで30〜40fps、DLSS 4 + FG x2で90〜120fps程度が目安です。ただしRTX 4090はマルチフレーム生成(MFG x4)に非対応のため、DLSS 4.5のフルパフォーマンスは引き出せません。本格的にパストレを楽しむならRTX 5070 Ti以上に世代を上げる方がコストパフォーマンスが良くなっています。
1080pでテクスチャをLowまで落とせば動作はしますが、映像の美しさが大幅に損なわれるため本来のパストレーシング体験とは言えません。RTX 5060 Ti 16GB版にステップアップするだけでテクスチャ品質を維持しつつパストレが楽しめるため、VRAMはケチらず16GB以上のGPUを選ぶことを強く推奨します。
RTX 5090なら1000W以上を推奨します。RTX 5080なら850W、RTX 5070 Ti以下なら750Wで十分です。重要なのはワット数よりATX 3.1規格+12V-2×6コネクタ対応の電源を選ぶこと。RTX 50シリーズの瞬間消費電力に対応した設計になっており、80PLUS GOLD以上の効率規格があれば安心です。
負荷的にはほぼ同等で、どちらもRTX 5090でネイティブ1080p 80〜100fps前後です。プラグマタは光源が多い屋内シーンで、本作は暗闇とホラー演出が中心。シーンによっては5〜10%程度の差が出ますが、要求GPUランクは実質同じと考えて問題ありません。両作とも DLSS 4.5前提のタイトルです。
使えます。4Kパストレ環境ではCPU負荷が比較的軽いため、Ryzen 5 9600XやCore i5-14600K程度でも90%以上のGPU性能を引き出せます。1080pパストレでもDLSS有効なら内部解像度は下がるためCPU依存度は限定的。本作で9800X3Dの真価が発揮されるのは1440pネイティブのRT高設定(RT非PT)など、フレームレートを稼ぐ局面です。





