2026.09.21 再検証 / PATH TRACING REALITY CHECK
RTX 5090でも4Kネイティブは
24〜27fpsしか出ません
「280fps」という数字を見たことがあるなら、条件を確認してください。あれは4倍のフレーム生成を含んだ値です。パストレーシングの素の負荷は現行最強GPUでも4Kで30fpsに届きません。何が本当の負荷で、どこからが生成されたフレームなのかを分けて整理します。
4Kネイティブは24〜27fps
DLSS Performanceで約53fps
4倍生成を足して180fps
パストレの下限はRTX 4080級
『バイオハザード レクイエム』のパストレーシングは、現行最強のGPUを持ってしても軽くありません。RTX 5090の4Kネイティブ実測は24〜27fpsです。
一方で「RTX 5090なら4Kで280fps」という数字も流通しています。どちらも嘘ではありません。前者は素の描画性能、後者はアップスケーリングと4倍のフレーム生成を足した値だからです。
この2つを混ぜて読むと、必要なGPUを見誤ります。どこまでが実際に描画された性能で、どこからが生成されたフレームなのかを分けて整理します。
仕組みパストレーシングが重い理由
通常の描画は、光や影を近似計算で「それらしく見せる」処理です。軽く済む代わりに、現実とは違う影や反射が出ます。
パストレーシングは考え方が違います。画面の各ピクセルから光線を飛ばし、反射と屈折と間接照明を物理的に追跡します。1ピクセルあたり多数の光線を追うため、計算量は近似計算とは桁が違います。
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レイトレーシングとは適用範囲が違います
レイトレーシングは「反射だけ」「影だけ」といった部分的な適用が一般的です。対してパストレーシングはシーン全体に適用します。画質の差は大きいものの、負荷も比較になりません。本作でレイトレーシングを有効にするのと、パストレーシングを有効にするのはまったく別の話だと考えてください。
このタイトルは窓から差す光、水面の反射、暗い廊下に漏れる間接照明まで物理的に計算します。映像は圧倒的ですが、その負荷がそのままフレームレートに跳ね返ります。
実測素の性能はどこまで出るのか
海外の検証媒体がRTX 5090で計測した数値です。いずれも4K・最高設定・パストレーシング有効の条件になります。
| 設定 | フレームレート | 何を意味するか |
| ネイティブ4KDLAA・生成なし | 24〜27fps | これが素の描画性能です。遊べる水準ではありません |
| DLSS 4.5 Performance生成なし | 平均53fps最低47fps | 内部解像度を下げて約2倍。ここでようやく土台ができます |
| +4倍フレーム生成 | 180fps | 実描画1枚につき3枚を生成。表示が滑らかになります |
数値の出典: 海外検証媒体によるパストレーシングの計測
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24fpsと180fpsは同じものを測った数字ではありません
前者はGPUが実際に描いたフレーム、後者はそこにAIが生成したフレームを足した表示上の数値です。生成されたフレームは操作の反映には寄与しないため、24fps相当の応答のまま見た目だけ滑らかになる、という状態が理論上は起こりえます。実際にはDLSSで土台を53fpsまで上げてから生成するので極端にはなりませんが、表示fpsと手応えが一致しない点は理解しておいてください。
公称「280fps」の条件
GPUメーカー側も本作のパストレーシングについて数値を出しています。ただし条件を読むと、上の実測とは前提が違います。
| 解像度 | RTX 5090 | RTX 5080 | RTX 5070 Ti |
| 4K | 280fps超 | 200fps近く | — |
| 1440p | 340fps | 200fps超 | 200fps超 |
いずれもDLSSのレイ再構成と4倍のフレーム生成を併用した条件での数値です。出典: GPUメーカーによる公式発表
つまり280fpsという数字は、素の性能が4倍に増えたという意味ではありません。内部解像度を下げ、実描画1枚に対して3枚を生成した結果の表示値です。同じGPUの素の実力は、先ほどの24〜27fpsのほうです。
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だから「フレーム生成が使えるか」が分かれ目になります
パストレーシングのような負荷では、アップスケーリングとフレーム生成が前提の技術になっています。多枚生成が使えるGPUと使えないGPUでは、同じ設定でも表示されるフレームレートが倍以上変わります。どの世代で何が使えるかはアップスケーリングの比較ガイドで整理しています。
下限パストレーシングを有効にしていいGPU
ここまでの数字を踏まえると、現実的な線引きが見えてきます。本作でパストレーシングを有効にしてよい下限はRTX 4080かRTX 5070 Tiです。
- RTX 5090。4Kでも生成込みで十分な表示fpsになります
- RTX 5080。4Kは生成前提、1440pなら余裕があります
- RTX 5070 Ti。1440pが主戦場になります
- RTX 4080。多枚生成は使えませんが、単枚生成で届きます
- RTX 5070以下。パストレーシングは常用に向きません
- VRAMが12GB以下のモデル。空間構造データが容量を食います
- レイトレーシング「高」なら快適に動きます。そちらで十分です
- 画質を取るならテクスチャ品質を上げるほうが体感が良くなります
この線引きは設定側の検証とも一致しています。項目ごとの推奨値は設定ガイドに、GPU別の実測はグラボ性能比較にまとめました。
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VRAMは12GBだと余裕がありません
パストレーシングではテクスチャに加えて、光線追跡用の空間構造データがVRAMを消費します。公式推奨の構成でもレイトレーシング有効時に約11.6GBを使うタイトルなので、パストレーシングではさらに積み上がります。12GBのGPUで有効にする場合はテクスチャ品質を落とす前提になります。解像度別に必要なVRAMは推奨スペックの記事で扱っています。
電源電源の要件も上がります
パストレーシングを常用するなら、電源側にも余裕が要ります。RTX 5090は公式に1000W以上が推奨されています。
ワット数だけでなく規格も見てください。ATX 3.1と12V-2×6コネクタに対応した電源なら、この世代のGPUが出す瞬間的な電力変動に設計上対応しています。古い規格の電源に変換ケーブルを噛ませる運用は、容量が足りていても避けるほうが安全です。
| GPU | 電源容量の目安 |
| RTX 5090 | 1000W以上。メーカーが公式に推奨している水準です |
| RTX 5080 | 850Wクラス。ATX 3.1対応を選んでおくと安心です |
| RTX 5070 Ti以下 | 750Wクラスで足ります |
製品パストレーシングを前提に選ぶなら
下限の線引きに沿って候補を挙げます。パストレーシングを使わないなら、ここまでの投資は不要です。価格は変動するため、購入前に各商品ページで現在の内容を確認してください。
在庫と価格は短い間隔で動きます。購入前に各商品ページで現在の内容をご確認ください。
4K|素の性能で最も余裕がありますASUS ROG Astral GeForce RTX 5090 32GB GDDR7 OC版(3.8スロット・4ファン・3年保証)VRAM 32GBのRTX 5090です。それでも4Kネイティブのパストレーシングは24〜27fpsで、アップスケーリングと生成は前提になります。逆に言えば、生成を足したときに最も高い表示フレームレートに届くのがこのクラスです。電源は1000W以上を用意してください。Amazonで価格を見る 4K|生成前提なら現実的な線MSI GeForce RTX 5080 16GB VENTUS 3X OC GDDR7VRAM 16GBのRTX 5080です。4Kは生成を前提にすれば届き、1440pなら余裕が出ます。RTX 5090との価格差を考えると、パストレーシングを使いたい人にとっての現実的な上限になります。850Wクラスの電源とATX 3.1対応を確認してください。Amazonで価格を見る 1440p|パストレの下限ラインGIGABYTE GeForce RTX 5070 Ti GAMING OC 16GBVRAM 16GBのRTX 5070 Tiで、本作でパストレーシングを有効にしてよい下限にあたります。主戦場は1440pで、4Kは設定を詰める前提です。VRAM 16GBは空間構造データの消費を考えると重要で、12GBのモデルとは扱いが変わります。Amazonで価格を見る 1440p|パストレは切ってレイトレでMSI GeForce RTX 5070 12G VENTUS 2X OCVRAM 12GBのRTX 5070です。パストレーシングの常用には向きませんが、レイトレーシング「高」なら快適に動きます。本作は暗所の描写が主体なので、パストレーシングを切ってテクスチャ品質に回すほうが体感の満足度は高くなります。Amazonで価格を見る ※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
組み上がったPCから選ぶなら
自分で組まない場合の選択肢です。パストレーシングを前提にするなら、GPUがRTX 5070 Ti以上の機種から選んでください。それ未満の構成はレイトレーシング運用向けになります。
下限ライン|1440pパストレの入口MDL【NZXT_H5】Ryzen 7 9800X3D × RTX 5070 Ti(16GB DDR5 / 500GB / 1000W)RTX 5070 Tiを積んだ構成で、本作でパストレーシングを有効にしてよい下限にあたります。主戦場は1440pで、4Kは設定を詰める前提になります。VRAM 16GBは空間構造データの消費を考えると重要な条件です。電源は1000Wで、あとからGPUを載せ替える余地も残ります。427,800円税込/2026-09-22時点・変動ありMDL公式で詳細を見る 下限ライン|見た目も重視するならOZ GAMING 木目調ケース(Ryzen 7 9800X3D + RTX 5070 Ti 16GB / 32GB DDR5 / 1TB Gen4 SSD / Win11 Home)同じRTX 5070 Tiを木目調のケースで組んだ構成です。性能上の位置づけは上と同じで、設置する場所に馴染ませたい場合の選択肢になります。メモリ32GB・DDR5の構成なので、パストレーシング以外の用途でも詰まりにくくなっています。449,800円税込/2026-09-22時点・変動ありOZ GAMING 公式で詳細を見る 4K|生成前提で現実的な線フロンティア FRMFGB650/C(Ryzen 7 9800X3D + RTX 5080 / 32GB DDR5 / 1TB Gen4 SSD / 1000W PLATINUM / Wi-Fi 6E / 水冷)RTX 5080を積んだ構成です。4Kのパストレーシングはフレーム生成を前提にすれば届き、1440pなら余裕が出ます。RTX 5090との価格差を考えると、パストレーシングを使いたい人にとって実用的な上限になります。CPUは3D V-Cache搭載モデルです。569,800円税込・送料3,300円別/2026-09-22時点・変動ありフロンティア公式で詳細を見る 4K|素の性能で最も余裕がある構成TSUKUMO G-GEAR GE7A-V261/BH(Ryzen 7 9850X3D + RTX 5090)RTX 5090を積んだ最上位構成です。それでも4Kネイティブのパストレーシングは24〜27fpsで、アップスケーリングと生成は前提になります。素の描画性能で最も余裕があるぶん、生成を足したときの表示フレームレートも最も高くなります。価格は相応です。1,299,800円税込/2026年9月22日時点・変動ありTSUKUMO 公式で詳細を見る ※価格・構成は変動します。最新情報は各BTOショップ公式ページでご確認ください。
結論
『バイオハザード レクイエム』のパストレーシングは、RTX 5090の4Kネイティブで24〜27fpsです。DLSSのPerformanceモードで平均53fpsまで上がり、そこに4倍のフレーム生成を足して180fpsになります。流通している「280fps」という数字は、アップスケーリングと4倍生成を併用した条件でのメーカー公称値で、素の描画性能が上がったという意味ではありません。この2つを混ぜて読むと、必要なGPUを見誤ります。実用的な線引きとしては、パストレーシングを有効にしてよい下限がRTX 4080かRTX 5070 Ti。それより下のGPUではレイトレーシング「高」で止めるほうが、結果として快適に遊べます。VRAMは12GBだと余裕がなく、16GB以上あると設定を削らずに済みます。電源はRTX 5090なら1000W以上が公式推奨で、ATX 3.1と12V-2×6への対応も確認してください。
FAQよくある質問
280fpsと24fps、どちらが本当ですか
どちらも本当ですが、測っているものが違います。24〜27fpsは4Kネイティブで、GPUが実際に描いたフレーム数です。280fpsはアップスケーリングで内部解像度を下げたうえで、実描画1枚につき3枚を生成した表示上の数値です。GPUを選ぶときに見るべきなのは前者、実際の見え方に近いのは後者になります。
フレーム生成を足せば低いGPUでも遊べますか
土台のフレームレートが低すぎると破綻します。フレーム生成は実際に描かれたフレームから中間を推測する技術なので、元が低いほど推測の精度が落ちます。本作でも、DLSSで土台を50fps前後まで上げてから生成するという順序になっています。生成は不足を埋める手段であって、性能そのものを底上げするものではありません。
RTX 5070でパストレーシングは無理ですか
常用には向きません。本作でパストレーシングを有効にしてよい下限はRTX 4080かRTX 5070 Tiです。RTX 5070はVRAMが12GBで、空間構造データの消費を考えると余裕がありません。ただしレイトレーシングの「高」設定なら快適に動きます。暗所主体のタイトルなので、そちらで止めてテクスチャ品質に予算を回すほうが満足度は高くなります。
VRAMは何GB必要ですか
パストレーシングを使うなら16GB以上を見てください。このタイトルはレイトレーシング有効時でも約11.6GBを使います。パストレーシングではテクスチャに加えて光線追跡用の空間構造データが乗るため、さらに積み上がります。12GBでも動きますが、テクスチャ品質を落とす前提になります。
RTX 4090ではどうですか
パストレーシング自体は動きますが、多枚フレーム生成が使えません。この世代のフレーム生成は中間1枚の挿入までなので、表示フレームレートの伸び方が変わります。素の描画性能は高いため、アップスケーリングと単枚生成の組み合わせで運用することになります。
フレーム生成で操作が重くなりませんか
入力の反映は生成前のフレームレートに準じます。表示が180fpsでも、操作の手応えは土台の50fps前後に近くなります。ただし本作はホラーで、対戦FPSのような反応速度は求められません。遅延低減機能を併用すれば実用上は問題になりにくい部類です。
電源は850Wで足りますか
RTX 5090なら1000W以上が公式推奨です。RTX 5080なら850Wクラス、RTX 5070 Ti以下なら750Wクラスで足ります。容量よりも規格のほうが重要で、ATX 3.1と12V-2×6コネクタに対応した電源であれば、この世代の瞬間的な電力変動に設計上対応しています。
パストレーシングを切ると見た目はどれくらい落ちますか
光の回り込みと間接照明の自然さで差が出ます。ただし本作は暗所の描写が中心で、明るい屋外を歩き回るタイトルほど差が分かりやすいわけではありません。レイトレーシングの「高」でも反射と影は十分に作り込まれます。フレームレートを大きく削ってまで有効にする価値があるかは、遊び方次第です。
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