RX 7900 XTXの性能レビュー|ベンチマーク比較とスペック解説。VRAM 24GBの暴力が生む「生の最強」はこれだ
「最新AIによる魔法のような補完か、それとも物理スペックが生む圧倒的な暴力か。」
RTX 5080がDLSS 4.5という強力な武器を携えて2026年の主役に躍り出た今、改めてその価値が再評価されているのがRadeon RX 7900 XTXです。NVIDIAがAIによる「効率化」を極める一方で、AMDが貫く「24GB VRAM」と「圧倒的な生性能」という力技が、最新の4Kゲーミング環境でどのような安定感をもたらすのか。
16GBのメモリを持つRTX 5080は非常に完成度の高い1枚ですが、テクスチャMODを大量に導入する環境や、VRAMを際限なく消費するクリエイティブワークにおいては、24GBという物理的な余裕が「安定」という何物にも代えがたい価値を生み出します。
どちらかが「優れている」のではなく、どちらが「自分に合うか」。後悔しないハイエンド選びのために、本気の検証結果をお届けします。
【スペック比較】物理性能で圧倒する「RDNA 3」の真価
2026年現在、NVIDIAが「AIによる擬似フレーム生成」の精度を極める一方で、AMDがRX 7900 XTXで提示し続けているのは、「ハードウェアそのものの物理的な太さ」です。AIという魔法を使わず、純粋な演算能力と広大なメモリ帯域で描画をねじ伏せる。その「物理スペックの暴力」がいかに凄まじいか、最新のRTX 5080と比較することで浮き彫りにします。
| スペック項目 | RX 7900 XTX (RDNA 3) |
RTX 5080 (Blackwell) |
物理性能の差 |
|---|---|---|---|
| ビデオメモリ (VRAM) | 24GB GDDR6 | 16GB GDDR7 | 圧倒的な「容量」の差 |
| メモリバス幅 | 384-bit | 256-bit | データの通り道の太さ |
| メモリ帯域幅 | 960 GB/s | 896 GB/s | 生性能を支える土台 |
| ストリームプロセッサ | 6,144 Units | 10,752 (CUDA) | 単純比較不能な「生」の力 |
| Infinity Cache | 96MB (第2世代) | 非公開 (L2キャッシュ) | 高速な内部処理能力 |
| 実売価格目安 | 約19万円〜 | 約22万円〜 | コストメリット |
16GBの限界を超える未来投資
4K+テクスチャMOD環境ではVRAM消費が容易に16GBを超えます。24GBという余裕は、数年先もカクつきやクラッシュを恐れずプレイできる「最強の保険」です。
「384-bit」が支える4Kの安定感
データの通り道であるバス幅が広いことで、高解像度での激しい描画でも処理が詰まりません。AI補完に頼らない「素の4K描画」における安定感は、この物理帯域が生み出しています。
AI生成・クリエイティブの特権
Stable Diffusion等のAI生成において、VRAM容量は「作れる画像の大きさ」に直結します。16GBの制限に悩まされず、高解像度LoRA学習や動画編集を回せるのは24GBモデルだけの特権です。
最高峰の「コストパフォーマンス」
RTX 5080より約3万円安く(2026年2月時点)、RTX 5090の半額以下。「高いだけのGPUに踊らされたくない」賢いハイエンドユーザーに選ばれる最大の理由です。
「AI補完(DLSS 4.5)を使えば16GBでも足りる」という意見もありますが、それはあくまで描画を誤魔化しているに過ぎません。生のデータを24GBのメモリに載せて、384-bitの帯域でフルスピードで叩き出すRX 7900 XTXの体験は、数字以上の「芯の強さ」を感じさせてくれます。
【ベンチマーク】「生性能」でNVIDIAを射程に捉える
GPUの純粋な計算能力を測定する「3DMark Time Spy Graphics Score」による比較です。最新のRTX 5080がAI補完を含めたトータルバランスを重視するのに対し、RX 7900 XTXは「素の描画力」でどこまで肉薄しているのか。2026年現在の最新スコアを確認しましょう。
グラフィックボード 性能スコア比較
(Time Spy Graphics Score / ラスタライズ性能)
※2026年2月時点の平均スコア。数値が大きいほど「素の描画性能」が高いことを示します。
検証結果:AIなしの「地力」は5080に肉薄
最新世代のRTX 5080(34,200)と比較すると、RX 7900 XTX(31,100)はその約91%の性能を維持しています。特筆すべきは、前世代のハイエンドである4080 SUPERや、最新ミドルハイの5070 Tiを明確に上回っている点です。
「DLSS 4.5」などの最新AI技術を使わないゲームプレイや、競技用FPS設定においては、この「生のスコア」こそが最小フレームレートの安定に直結します。
このスコアが意味すること
- 4Kネイティブで60fps超え:重い最新作もAI補完なしで快適に動作
- 5070 Tiを寄せ付けない地力:VRAMだけでなく演算性能でも上位をキープ
- 魅力的な「コスパ」:5080より約3万円安い価格で、この性能差は魅力的
【VRAM検証】24GBが『命を救う』瞬間
「性能スコアが同じなら、メモリ容量はそこまで重要ではない」――そんな常識は、2026年の4K環境では通用しません。RTX 5080の16GBは確かに高速ですが、物理的な「容量の壁」はAI技術(DLSS 4.5)でも超えることができないからです。ここでは、24GBのVRAMが実際にどのような場面で決定的な差を生むのかを検証します。
4K最高設定+テクスチャMOD環境でのVRAM占有率
※16GBを超えた瞬間、データのスワップが発生し、激しいスタッタリング(カクつき)やクラッシュの原因となります。
🎮 「MOD盛り」4Kオープンワールド
『Cyberpunk 2077』や『GTA最新作』に高解像度テクスチャMODを導入すると、VRAM消費量は容易に18GB〜20GBに達します。16GBでは設定を落とす必要がありますが、24GBならすべてを「最高」のまま、一切の妥協なくプレイ可能です。
🎨 AI画像生成・映像制作
Stable Diffusionでの高解像度出力や、LoRAの学習、8K動画編集において、VRAM容量は「作業できるかどうか」の境界線です。16GBモデルで発生する「Out of Memory」エラーという絶望から、24GBはあなたを解放します。
⏳ 数年先まで戦える「将来性」
PS6世代の足音が聞こえ始める中、ゲーム側の要求VRAMは増え続ける一方です。「買ったばかりのグラボが最新作でメモリ不足になる」という悲劇を避けるための、最も確実な投資がこの24GBという選択です。
AIによる補完(DLSS等)はフレームレートを上げますが、「VRAM不足によるクラッシュ」を止めることはできません。
「生の最強」を支えているのは、この圧倒的な物理的余裕なのです。
【最新技術】FSR 4 & AFMF 2 の実力
「Radeonは画質やフレーム生成で一歩譲る」という評価は、もはや過去のものです。2026年、AMDは最新のAIアップスケーラー「FSR 4」と、あらゆるゲームに適用可能な「AFMF 2」により、NVIDIAのDLSS 4.5に真っ向から対抗できるエコシステムを完成させました。
FSR 4:AIによる劇的な画質進化
ついにAIベースへと完全移行したFSR 4。従来のアルゴリズムでは難しかった「細い線のチラつき」や「ゴースト現象」を、Blackwell世代のDLSSに劣らないレベルで抑制。RX 7900 XTXの演算パワーを背景に、4K環境での精細感を極限まで高めます。
AFMF 2:ゲームを選ばないフレーム生成
ドライバレベルで動作するAFMF 2は、ゲーム側の対応を待つ必要がありません。「あらゆるタイトルを144fps超えのヌルヌル体験へ変える」という、NVIDIAには真似できない圧倒的な汎用性を誇ります。遅延(ラグ)も前世代から大幅に改善されました。
最新ソフトウェア技術の比較
| 機能 | AMD (FSR 4 / AFMF 2) | NVIDIA (DLSS 4.5) |
|---|---|---|
| 画質(AI補完) | DLSSと遜色ないレベルへ到達 | 非常に高精細 |
| 汎用性 | ほぼ全てのゲームに対応可 | 対応タイトル限定 |
| フレーム生成 | ドライバ側で強制発動が可能 | 専用コアが必要 |
「24GBのVRAM」という物理的な強みに、これら最新の「AIの翼」が加わった今のRadeonは、もはや死角なし。生のパワーを最新技術で加速させる。これこそが、2026年におけるRX 7900 XTXの真の姿です。
結論:あなたが選ぶべきは『最新のAI』か『物理的な余裕』か?
検証の結果、2026年現在のハイエンド市場は「技術のNVIDIA」と「スペックのAMD」という、かつてないほど明確な二択になっています。最終的な判断基準は、あなたがゲームに何を求めるか、その一点に集約されます。
「最新AI」の魔法を享受したい人
- DLSS 4.5(6倍フレーム生成)の恩恵をフルに受けたい
- レイトレーシング/パストレーシングを最高画質で楽しみたい
- 常に業界の最先端技術に触れていたい
- 電力効率(ワッパ)を重視した運用をしたい
「物理スペック」でねじ伏せたい人
- VRAM 24GBの余裕で、MOD環境や4Kを安定させたい
- AI補完に頼らない「素の描画性能」を最優先する
- AI画像生成や高解像度動画編集など、クリエイティブにも使う
- 圧倒的なコスパでハイエンド環境を構築したい
「生の最強」を体現するRX 7900 XTXは、16GBの壁に怯えることなく、あらゆるデータを24GBの広大なメモリに叩き込める、現在唯一無二の選択肢です。AIの魔法も素晴らしいですが、物理的な余裕がもたらす「安心感」もまた、何物にも代えがたい性能なのです。