失敗しないCPUの選び方【2026年9月版】|初心者向けに用途別の4モデルを、総額の半分を占めるメモリ込みの実費で比較
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いちばん高いのはCPUではなく、メモリです
価格は価格.com「CPU」一覧・同「マザーボード」一覧・同「CPUクーラー」一覧・同「メモリー」一覧で2026年9月13日に確認した最安値です。スペックはAMD公式「Ryzen 5 9600X」製品ページ・同「Ryzen 5 9600」・同「Ryzen 7 9800X3D」とインテル公式「Core Ultra 7 265K」仕様ページによります。Cinebenchのスコアとfpsは当サイトの実測値です。価格は変動するため、購入前にリンク先で確認してください。
目次
結論用途別に、この4モデルから選べば外しません
CPUは種類が多く、初めて選ぶときは何を基準にすればいいか分かりにくいパーツです。ただし用途を決めれば候補は4つまで絞れます。2026年9月13日時点の実売最安とあわせて整理します。
CPUは必ずマザーボード・CPUクーラー・メモリとセットで買うことになります。この4点で組むと、メモリだけで総額の45〜58%を占めます。入門構成ではCPU 32,002円に対してメモリが64,980円で、CPUの2倍の金額がメモリに消えます。CPUのグレードを1つ下げて浮く1万円より、メモリ容量を32GBにするか16GBにするかのほうが総額への影響が大きいのが2026年9月の相場です。
判断軸答えられる質問は3つだけです
スペック表を読む前に、自分で答えられる3つの質問に先に答えてください。ここが決まれば、コア数やクロックの意味を知らなくても候補は絞れます。
| 質問 | 答え | 候補 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 1. 何に使うか | ゲームだけ | 9600 / 9600X / 9800X3D | 少数のコアの速さで決まる |
| 1. 何に使うか | 動画編集・配信もする | 265K | 全コアを使い切る処理 |
| 1. 何に使うか | ネットと動画を見るだけ | 9600 | 上位でも体感が変わらない |
| 2. モニターのHz | 60Hz / 4Kや1440p中心 | 9600 | 先にGPU側が上限に達する |
| 2. モニターのHz | フルHDで144Hz | 9600 / 9600X | この帯ならどちらでも届く |
| 2. モニターのHz | フルHDで240Hz | 9800X3D | 最後の数十fpsはキャッシュ量次第 |
| 3. クーラーの有無 | 持っていない | 9600 | 付属品でそのまま組める |
| 3. クーラーの有無 | 持っている | 9600X / 9800X3D | クーラー代5,190円が浮く |
いちばん多い組み合わせがこれです。Ryzen 5 9600(32,002円・Wraith Stealthクーラー付属)で組めば、マザーボードとメモリを足しても112,962円に収まります。ここから上を検討する理由は「240Hzを取り切りたい」か「全コアを使い切る作業をする」かの2つだけです。コア数やクロックの読み方そのものはCPU性能の見方で図解しています。
一覧候補になる6モデルを並べます
用途別の4モデルに、迷いやすい2機種(Intel のミドル帯と、ゲームと作業の兼用機)を足した6モデルです。
| CPU | コア/スレッド | L3 | TDP/上限 | クーラー | ソケット | 実売最安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Ryzen 5 9600 入門 | 6C / 12T | 32MB | 65W/88W | あり | AM5 | 32,002円 |
| Ryzen 5 9600X コスパ標準 | 6C / 12T | 32MB | 65W/88W | なし | AM5 | 34,880円 |
| Core Ultra 5 245K Intel ミドル | 14C / 14T | 24MB | 125W/159W | なし | LGA1851 | 34,980円 |
| Ryzen 7 9700X ゲーム+作業の兼用 | 8C / 16T | 32MB | 65W/88W | なし | AM5 | 40,412円 |
| Core Ultra 7 265K クリエイター | 20C / 20T | 30MB | 125W/250W | なし | LGA1851 | 47,926円 |
| Ryzen 7 9800X3D ゲーム最強 | 8C / 16T | 96MB 3D V-Cache | 120W/162W | なし | AM5 | 57,629円 |
ソケットは「何年使うか」で選びます
| ソケット | 対応する世代 | この先どうなるか |
|---|---|---|
| AM5 AMD | Zen 4・Zen 5・Zen 6 | 2027年以降まで継続をAMDが表明済み マザーボードを残してCPUだけ載せ替えられる |
| LGA1851 Intel | Arrow Lake・Arrow Lake Refresh | 2026年3月のRefreshが最後の対応世代 後継ソケットは公表されていない |
3〜5年でCPUだけ載せ替えるつもりなら、いま確定している情報が多いのはAM5のほうです。9600で組んでおいて、数年後に同じマザーボードで9800X3Dへ換装するという道が残ります。両ソケットの詳細はLGA1851とAM5、どっちが正解?で比べています。
ゲームフルHDでは、キャッシュの量が順位を決めます
1080p最高設定・RTX 4090という、CPUの差がいちばん大きく出る条件での6タイトル平均です。
| 6タイトル平均fps 1080p最高設定・RTX 4090 | 平均fps |
|---|---|
| Ryzen 7 9800X3D L3 96MB / +11% | 265 |
| Ryzen 5 9600X 基準 | 239 |
| Ryzen 5 9600 −2.5% | 233 |
| Core Ultra 7 265K −15% | 203 |
| Core Ultra 5 245K −18% | 195 |
並び順を決めているのはコア数ではなくL3キャッシュの量です。20コアの265Kが6コアの9600に負け、8コアの9800X3Dが首位に立っています。ゲームエンジンが短い周期で読み書きするデータがCPU内部に収まるかどうかで、fpsが決まるためです。
9800X3Dの「X3D」は、通常32MBのL3キャッシュの上にもう一段チップを積層して96MBまで増やした特別仕様という意味です。容量が3倍になると、メインメモリへ読み直しに行く回数が減り、その待ち時間が毎フレーム積み上がらなくなります。効くのはフルHDのように1フレームの時間が短い条件だけで、4Kではほとんど差が出ません。詳しくはRyzen 7 9800X3D レビューにあります。
ここまではフルHDの話です。WQHD(1440p)ではこの差が約半分、4Kではほぼゼロまで縮みます。グラフィックボード側が先に上限へ達するためで、4Kで遊ぶなら9600と9800X3Dの体感差はほとんどありません。高解像度中心なら、CPUに払う差額をグラフィックボードへ回すほうが結果が出ます。
マルチ全コアを使う作業では、順位が完全に入れ替わります
動画の書き出しや3Dレンダリングのように全コアを100%使い切る処理では、ゲームの順位がそのままひっくり返ります。
| CPU | Cinebench 2024 Multi 全コアを使う処理 | Cinebench 2024 Single 1コアの速さ | ゲーム6本平均 |
|---|---|---|---|
| Core Ultra 7 265K 20C / 20T | 2,047 pts 9600Xの2.1倍 | 139 pts | 203 fps |
| Core Ultra 5 245K 14C / 14T | 1,484 pts +52% | 134 pts | 195 fps |
| Ryzen 7 9800X3D 8C / 16T | 1,308 pts +34% | 135 pts | 265 fps |
| Ryzen 7 9700X 8C / 16T | 1,255 pts +28% | 134 pts | 239 fps |
| Ryzen 5 9600X 6C / 12T・基準 | 978 pts | 133 pts | 239 fps |
| Ryzen 5 9600 6C / 12T | 955 pts −2% | 128 pts | 233 fps |
Cinebench 2024のシングルは128〜139ptsの範囲に6モデルすべてが収まります。1コアの速さはブラウザの操作やアプリの起動といった日常の体感に効く部分なので、どれを選んでも「もっさりする」ことはありません。差がつくのは、ゲーム(キャッシュ量)と全コア処理(コア数)という2つの特殊な条件だけです。この読み方はCPU性能の見方で詳しく解説しています。
総額4構成を実費で積み上げると、上位2つが並びます
CPU単体の価格では判断できません。マザーボード・CPUクーラー・メモリまで同じ条件で積み上げた4構成で比べます。メモリはDDR5-6000の32GB(16GB×2)で全構成そろえました。
| 構成 | CPU | マザーボード | クーラー | 総額 | fps単価 |
|---|---|---|---|---|---|
| A・入門 Ryzen 5 9600 | 32,002円 | 15,980円 B650M | 0円 付属 | 112,962円 | 20.6 |
| B・コスパ標準 Ryzen 5 9600X | 34,880円 | 15,980円 B650M | 5,190円 | 121,030円 +8,068円 | 19.7 |
| C・ゲーム最強 Ryzen 7 9800X3D | 57,629円 | 15,980円 B650M | 5,190円 | 143,779円 +30,817円 | 18.4 |
| D・クリエイター Core Ultra 7 265K | 47,926円 | 15,400円 B860M | 14,738円 280mm水冷 | 143,044円 +30,082円 | 14.2 |
メモリはDDR5-6000 32GB(16GB×2)64,980円を全構成に共通で加算。fps単価は6タイトル平均fpsを総額1万円で割った値です。
DDR5-6000の32GBは64,980円で、入門構成ではCPU(32,002円)の2倍かかります。総額に占める割合はA構成で57.5%、いちばん高いC構成でも45.2%。CPUのグレードを1つ落として浮く金額より、メモリの容量と規格の選択のほうが総額を動かします。16GBで足りる用途なら、そこが最も効く節約になります。判断材料はLGA1851とAM5、どっちが正解?のメモリ項も参考にしてください。
C構成(9800X3D)が143,779円、D構成(265K)が143,044円で、その差はわずか735円です。265Kが47,926円まで下がり、オーバークロックをしないならZ890ではなくB860Mで足りるためです。同じ予算でゲームを取るか、全コア処理を取るかという二択になりました。ゲームなら9800X3Dが265Kに31%速く、書き出しなら265Kが9800X3Dに56%速い。用途を決めれば、この二択は迷いません。
注意点初心者がつまずく4つのポイント
CPU選びでよくある失敗を4つ挙げます。どれも買ってから気づくと取り返しがつきにくいものです。
判断迷ったら9600、理由があるときだけ上へ
2026年9月13日時点の価格関係をふまえた判断基準です。
- ゲームが主目的で、フルHDの144Hzまで(平均233fps)
- CPUクーラーを持っていない(付属品でそのまま組める)
- 総額を抑えたい(112,962円で4構成の最安)
- WQHDや4Kで遊ぶ(上位との体感差がほぼ消える)
- あとからCPUだけ載せ替えたい(AM5で9800X3Dまで届く)
- フルHDで240Hzを取り切りたいなら9800X3D(+30,817円で11%速い)
- 動画の書き出しや3Dレンダリングが日課なら265K(+30,082円でマルチ2.1倍)
- ゲームと配信・編集を兼ねるなら9700X(マルチ+28%でfpsは同等)
- クーラーを持っていて240Hz寄りなら9600X(+2,878円)
- すでにAM5で9700X以上を使っている(買い替える意味が小さい)
「とりあえず高いほうを買う」はこの価格帯では損になります。9600と9800X3Dの差額30,817円は、グラフィックボードを1ランク上げられる金額です。フルHDで240Hzを狙わないなら、その差額はグラフィックボードへ回したほうが体感に返ってきます。Intel側との比較はCore Ultra 5 245K vs Ryzen 5 9600X 比較、AMD内での細かい棲み分けはRyzen 5 9600X 徹底解説にまとめています。
パーツ自分で組むなら、この4モデルとパーツ
用途別の4モデルと、どの構成でも必要になるパーツを分けて挙げます。自分で組まない場合は、次の節で完成品と比べます。
用途で選ぶ4モデル

※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
どの構成でも必要になるパーツ


※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
本文で使っている価格は価格.comで2026年9月13日に確認した全店舗の最安値です。上のカードはAmazonの商品ページへリンクしているため、販売元によっては本文の金額より高いことがあります。とくに正規代理店保証付きの取り扱いは割高になりやすいので、購入前にリンク先で実際の販売価格を確認してください。
完成品自分で組まないなら、差は3万円しかありません
ここまでは自分で組む前提で選んできました。グラフィックボードと電源とケースとWindowsまで足した「実際に動く1台」の総額を出すと、完成品を買う判断が変わります。A構成(Ryzen 5 9600)にRTX 5070を載せた場合の実費です。
| パーツ | 選んだもの | 価格 |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 9600 クーラー付属 | 32,002円 |
| マザーボード | B650M | 15,980円 |
| メモリ | DDR5-6000 32GB 16GB×2 | 64,980円 |
| グラフィックボード | GeForce RTX 5070 12GB | 131,980円 |
| SSD | M.2 1TB(Gen4) | 26,646円 |
| 電源 | 750W 80PLUS Gold | 13,810円 |
| PCケース | ATXミドルタワー | 2,980円 |
| OS | Windows 11 Home(DSP版) | 18,980円 |
| 合計 | 自分で組んだ場合 | 307,358円 |
自作で307,358円かかる構成に対し、Ryzen 7 9800X3DとRTX 5070を積んだ完成品は336,800円から買えます(メモリ16GB・SSD 500GBが起点の構成)。差額は29,442円で、そのぶんCPUが9600から9800X3Dへ2ランク上がり、組み立てと初期不良対応と保証が付きます。メモリとSSDを32GB・1TBに揃えれば差はさらに縮みます。部品を選ぶこと自体が目的でないなら、最初の1台は完成品で構いません。
CPUまわりだけならメモリが57.5%を占めましたが、グラフィックボードまで入れた307,358円の内訳では、GPUが42.9%、メモリが21.1%、CPUは10.4%になります。予算配分でいちばん効くのはグラフィックボードで、CPUは全体の1割。だからこそ、完成品も「GPUで選んで、CPUが足を引っ張っていないか確認する」という順番になります。
完成品はこの3つだけ確認すれば外しません
この3点を満たしていれば、あとはケースの見た目と静音性の好みで決めて構いません。CPUの型番で悩む必要があるのは、フルHDで240Hzを狙うときか、全コアを使い切る作業をするときだけです。
完成品のゲーミングPCは同じ型番でも数日で在庫が尽きることがあり、価格も週単位で動きます。出品ページに「残り1点」と出ている個体は、読者が見るころには買えなくなっている可能性が高いものです。初めての1台で確実に届いてほしいなら、在庫と保証の体制が安定しているショップから選ぶほうが読めます。下で挙げた4台は、いずれも2026年9月13日時点で販売中であることを各ショップの商品ページで確認しています。
これを買っておけば外さない完成品4選
在庫切れ
※価格・在庫・構成は変動します。最新情報は各商品ページでご確認ください。
FAQよくある質問
CPUは用途で決まります。ゲーム中心でフルHD 144HzまでならRyzen 5 9600(32,002円・クーラー付属)で足り、マザーボードとメモリを足した総額は112,962円。上を検討する理由は「フルHDで240Hzを取り切りたい」か「全コアを使い切る作業をする」かの2つだけです。
ただし2026年9月に組むなら、CPUより先に知っておくべき事実があります。メモリが総額の45〜58%を占めます。入門構成ではCPU 32,002円に対してメモリが64,980円で、CPUの2倍。グレードを1つ落として浮く1万円より、32GBにするか16GBにするかのほうが総額を動かします。
もうひとつ、上位帯の関係が変わりました。Core Ultra 7 265Kが47,926円まで下がり、簡易水冷込みの総額143,044円はRyzen 7 9800X3D構成の143,779円とわずか735円差です。ほぼ同じ予算で、ゲームを取るか(9800X3Dが31%速い)全コア処理を取るか(265Kが56%速い)の二択になりました。用途さえ決まっていれば、この二択で迷うことはありません。個別の深掘りはRyzen 5 9600X 徹底解説とRyzen 7 9800X3D レビューにあります。










