BTOパソコンとは?自作PCとの違いと選び方をわかりやすく解説

BTOパソコンとは?自作PCとの違いと選び方をわかりやすく解説 ゲーミングPC

「ゲーミングPCを買いたいけど、自作は難しそう…」「BTOパソコンってよく聞くけど、どう違うの?」そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではBTOパソコンの基本的な仕組みや、自作PCとの違い、選ぶ際のポイントをわかりやすく解説します。

BTOとは「Build To Order」の略で、注文時にパーツ構成をカスタマイズできるPCのこと。自作より手軽で、既製品より自由度が高いという特徴から、初心者から上級者まで幅広いユーザーに選ばれています。

本記事では、BTOパソコンのメリット・デメリット、どんな人に向いているのか、さらにはおすすめの購入先や構成の選び方まで詳しく紹介していきます。初めてのゲーミングPC選びに不安がある方も、この記事を読めば自信を持って選べるようになるはずです。

BTOパソコンとは?カスタマイズできる完成品PCのこと

BTOパソコンとは、「Build To Order」の略で、注文時にパーツ構成を自由に選べるカスタマイズ型のパソコンを意味します。一般的な家電量販店などで販売されている完成品パソコンとは異なり、CPU・GPU・メモリ・ストレージ・電源・ケースなどを、購入者が目的や予算に応じて選択できるのが最大の特徴です。

たとえば、「Apex Legendsを144fpsで快適にプレイしたい」「動画編集にも対応できるマシンが欲しい」といったニーズに対して、必要なスペックだけを選んで注文できるため、コストパフォーマンスにも優れています。また、自作PCのようにパーツを自分で組み立てる必要はなく、BTOショップ側が組み立て・動作確認を行ったうえで納品してくれるため、初心者でも安心して導入できます。

BTOパソコンは、自作と完成品の中間に位置する存在とも言え、価格と性能のバランスを重視したいユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。とくにゲーミング用途では、グラフィックボードや電源ユニットを細かく選べるため、市販の完成品よりも適切な構成で長く使えるケースが多くなっています。

まずはこのBTOという仕組みを理解することが、失敗しないゲーミングPC選びの第一歩です。

自作PCとの違いは?どちらが向いているかを比較

BTOパソコンとよく比較されるのが「自作PC」です。どちらもパーツ構成を自由に決められるという共通点はありますが、購入のプロセスや必要な知識・サポート体制には明確な違いがあります。

価格と自由度の違い

自作PCは、すべてのパーツを自分で選び、組み立てる必要があります。その分、細かいパーツの組み合わせやこだわりを最大限に反映できる自由度の高さが魅力です。また、パーツ単体の価格を比較しながら安く揃えることができるため、コスト面ではBTOより有利になることもあります

一方、BTOパソコンは構成のカスタマイズこそできるものの、用意されたパーツの中から選ぶ形式が一般的で、パーツの種類やメーカーに制限がある場合があります。ただし、組み立てや初期動作チェックはメーカー側が行ってくれるため、初心者にとっては安心感が大きいという利点があります。

サポートとトラブル対応

自作PCの最大のデメリットは、トラブル時にすべて自己責任になることです。初期不良や組み立てミスで起動しない場合でも、サポートを受けるには各パーツのメーカーに個別対応しなければなりません。

対してBTOパソコンは、製品単位での保証やサポートが受けられるため、万が一の故障時にもスムーズに対応できます。とくに初めてゲーミングPCを買う人や、PCに詳しくない人にはこのサポート体制が大きな安心材料になります。

どちらが向いている?

コストと自由度を最優先したい上級者や、組み立て作業が好きな人には自作PCが向いています。一方で、手軽さ・安心感・最低限のカスタマイズ性を重視する人にはBTOパソコンがおすすめです。

迷った場合は、まずBTOから始めて、将来的に自作に挑戦してみるというステップアップも十分に現実的です。

BTOパソコンのメリットとデメリット

BTOパソコンは、自作と完成品の中間に位置する存在として、多くのユーザーに選ばれています。しかし、万能ではなくメリット・デメリットの両面を正しく理解することが重要です。ここではそれぞれの特徴を詳しく解説します。

メリット:柔軟な構成と高コスパ

BTOパソコンの最大のメリットは、構成をある程度自由に選べる柔軟性です。CPUやGPU、メモリ容量、ストレージ構成、電源容量などを、自分の使用目的に合わせてカスタマイズできるため、無駄なコストを省いて必要な性能だけを確保できるのが魅力です。

また、メーカー側がパーツの互換性や動作確認を行ってくれるため、相性問題で悩まされることもほとんどありません。さらに、一般的な完成品PCと比べてゲーミング性能に優れた構成が選べるため、同価格帯ならより高性能なマシンを手に入れやすいという利点もあります。

デメリット:納期・構成の制限に注意

一方、BTOパソコンにはいくつかの注意点もあります。まず、注文から納品までに数日〜数週間かかることが一般的で、すぐにPCを使いたい場合には不向きです。ショップによっては、注文集中時期や在庫不足によってさらに納期が延びることもあります。

また、カスタマイズの自由度はあるものの、選択肢はあらかじめ用意されたパーツに限られるため、細部までこだわりたいユーザーには物足りなさを感じることもあるでしょう。パーツのメーカーを指定できないケースや、細かなBIOS設定・OC(オーバークロック)対応などにも制限があります。

さらに、注文後の変更やキャンセルが難しい場合もあるため、注文前にしっかりと構成を吟味することが大切です。

BTOパソコンは「自由度と手軽さのバランスを取りたい人」に最適な選択肢ですが、制限があることも踏まえて計画的に選ぶことが成功のカギです。

BTOパソコンの選び方|用途別おすすめ構成

BTOパソコンの魅力は、自分の使い方に合わせて構成をカスタマイズできる点にあります。とはいえ、初心者にとっては「どのパーツを選べばいいのか分からない」というのが正直なところでしょう。

ここでは、代表的な用途ごとに最低限必要なスペックとおすすめの構成を紹介します。これを参考に、自分にぴったりのBTO構成を見つけてみてください。

ゲームプレイが目的ならGPUと電源に注目

ゲーミング用途で最も重要なのはグラフィックボード(GPU)です。プレイするゲームや解像度に応じて、以下を目安に選びましょう。

  • フルHD・中設定:RTX 4060 / Radeon RX 7600
  • フルHD・高設定〜WQHD:RTX 4070〜4070 Ti
  • 4K・最高設定:RTX 4080以上

GPUに応じた電源ユニットの容量(650W〜850W)も重要です。さらに、冷却性能の高いケースやCPUクーラーを選ぶことで、長時間のゲームプレイでも安定した動作が期待できます。

動画編集や配信ならメモリとストレージを強化

動画編集・ゲーム配信などのクリエイティブ用途では、CPUのコア数とメモリ容量がボトルネックになりやすいため、次の構成が推奨されます。

  • CPU:Core i7 / Ryzen 7 以上(8コア以上)
  • メモリ:32GB以上(DDR5推奨)
  • ストレージ:システム用に1TB NVMe SSD+データ用に2TB HDDまたはSATA SSD

また、配信ソフトとゲームを同時に動かすため、GPUの余力も考慮し、RTX 4070以上を選ぶと安心です。

静音性や冷却性も忘れずにチェック

高性能なパーツを選んでも、騒音や発熱が大きければ快適性は大きく損なわれます。とくに夜間のプレイや、長時間の使用を想定している場合は、静音性と冷却性能のバランスも考慮するようにしましょう。

静音重視の場合は、静音設計のPCケースや低騒音ファン、高性能空冷クーラーの導入がおすすめです。水冷クーラーも静音性・冷却性の両立に有効ですが、取り扱いやメンテナンスには注意が必要です。

このように、BTOパソコンは使い方に応じて構成を最適化できることが最大の強みです。性能だけでなく、快適さや将来性も含めてバランスの取れた構成を心がけましょう。

どこで買う?BTOパソコンの人気ショップを紹介

BTOパソコンは、主に専門のBTOショップやPCメーカーの公式オンラインストアで購入するのが一般的です。ただし、取り扱うパーツや保証内容、サポート対応などはショップごとに大きく異なります。

ここでは、実績があり初心者にも安心しておすすめできる国内BTOショップの特徴を簡単に紹介します。

ドスパラ(Dospara)

老舗のBTOブランドで、ゲーミングブランド「GALLERIA(ガレリア)」が有名。納期が早く、パーツの構成も分かりやすいため、初めてのゲーミングPC選びにも最適です。店頭サポートも充実しています。

パソコン工房(LEVEL∞)

コストパフォーマンスの良さとカスタマイズ性の高さが魅力。用途別に多彩なモデルが用意されており、キャンペーンやセールも頻繁に開催。地方在住者にも配送対応が早く安心です。

マウスコンピューター

国産メーカーで国内生産・国内サポートにこだわった安心感が特徴。ゲーミングブランド「G-Tune」シリーズは、冷却性や筐体設計にも定評があります。24時間365日電話サポートも初心者にうれしいポイント。

フロンティア(FRONTIER)

高性能モデルが定期的なセールで破格の価格になることも多く、価格重視のユーザーに人気。ただし、納期はやや長めの傾向があります。

ツクモ(TSUKUMO)

秋葉原を拠点に展開するPC専門店。BTO構成の細かさや技術的な裏付けに定評があり、上級者からの支持も厚いショップです。実店舗と通販の両方でサービスを提供しています。

どのショップも一長一短があるため、自分の重視するポイント(価格、サポート、納期、構成自由度)に合わせて選ぶのが大切です。また、購入前には保証期間や初期不良対応、返品規定などもしっかり確認しておきましょう。

まとめ|BTOパソコンはこんな人におすすめ

BTOパソコンは、パーツ構成の自由度と手軽さを両立できる優れた選択肢です。自作ほどの知識や作業を必要とせず、既製品よりも自分に合ったスペックを選べることから、初めてゲーミングPCを手に入れる人にも非常に人気があります。

とくに以下のような人には、BTOパソコンがぴったりです。

  • ゲームに必要な性能をしっかり確保したいが、自作には不安がある人
  • 不要な機能にお金をかけず、コスパの良いPCを探している人
  • 自分の用途(ゲーム、配信、動画編集など)に合った構成を柔軟に選びたい人
  • 購入後のサポートや保証体制も重視したい人

もちろん、パーツの選び方やショップの特徴には注意すべき点もありますが、それらをしっかり押さえれば、長く快適に使える一台を手に入れることができるはずです。

「どのPCを選べばいいかわからない」という不安がある方は、まずは信頼できるBTOショップで自分の予算と用途に合ったモデルを比較してみるところから始めてみてください。しっかり選べば、BTOパソコンは最も満足度の高い買い物のひとつになるでしょう。