GPU価格月次レポート【2026年4月版】——全セグメント値下がりでも「底値」はまだ先?

GPU価格月次レポート【2026年4月版】——全セグメント値下がりでも「底値」はまだ先?

本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。

GPU PRICE REPORT — APRIL 2026
全セグメント値下がりでも、
底値はまだ先

2026年4月3日時点の価格.com・ギャズログ実勢価格をもとに、今月の市場動向と「今買うべきGPU」の判断基準を整理しました。値下がりは本物ですが、構造的な要因は変わっていません。

-5.4%ハイエンド帯
週次変動
158.72円3月平均
ドル円レート
92,980円〜RX 9070 XT
4月3日最安値

2026年4月の国内GPU市場は、週次ベースで全セグメントが下落する「短期調整局面」に入っています。ハイエンドは前週比-5.4%、エントリーに至っては-6.6%と、数字だけ見れば買い時のように映ります。しかし価格の根っこを辿ると、GDDR7メモリの供給不足・円安の長期化・トランプ関税という三重の構造的圧力がいずれも解消されていないことがわかります。

MSI・ASUS・ZOTACは今後9ヶ月で製品価格を15〜30%引き上げると予告しており、現在の下落は「需要が一時的に冷えた結果」にすぎません。今月のレポートでは実勢価格の整理とともに、どのモデルが本当に買い時で、どのモデルを避けるべきかを明確にします。


目次

価格高止まりの3つの構造的要因

「なぜGPUはこんなに高いのか」という疑問への答えは、1つではありません。複数の要因が重なって今の価格水準を作っています。

GDDR7・DRAM高騰
AI向けサーバー需要がHBMおよびGDDR7を大量に吸収しており、ゲーミングGPU向けの供給が慢性的に不足しています。市場調査会社Counterpointは2026年第2四半期までにメモリ価格がさらに40%以上上昇すると予測。RTX 5060 Ti 16GBが一時生産停止に追い込まれたのも同じ理由です。
円安の長期化
2026年に入ってからのドル円は153〜159円台で推移しており、3月平均は158.72円でした。ドル建てのGPU卸値が据え置きでも、円換算の実勢価格は発売時より高くなります。RTX 5090の発売時想定価格は393,800円でしたが、今や60万円近い水準です。
トランプ関税の余波
台湾(合計42%)、韓国(35%)、ベトナム(56%)への高率関税がグローバルサプライチェーンを直撃しています。日本向けGPUへの直接課税ではありませんが、製造コストの上昇分がメーカー→代理店→小売へと転嫁される構造が出来上がっています。

GPU実勢価格一覧(2026年4月3日時点)

以下の価格は価格.com・ギャズログの最安値を基準にしています。価格は日々変動するため、購入前に必ず最新価格を確認してください。

RTX 50シリーズ(NVIDIA)

GPUVRAM最安値(税込)前月比評価
GeForce RTX 509032GB GDDR7599,800円〜様子見
GeForce RTX 508016GB GDDR7199,800円〜検討可
GeForce RTX 5070 Ti16GB GDDR7158,000円〜様子見
GeForce RTX 507012GB GDDR7102,800円〜買い時
GeForce RTX 5060 Ti 16GB16GB GDDR789,800円〜-12,013円買い時
GeForce RTX 5060 Ti 8GB8GB GDDR762,980円〜-2,476円非推薦
GeForce RTX 50608GB GDDR755,980円〜様子見

RTX 5090は発売時想定393,800円から50%以上も値上がりしており、純粋な性能への対価として払える価格ではありません。RTX 5070は発売時想定108,800円を下回る102,800円台まで落ちており、数少ない「定価以下で買えるRTX 50」です。RTX 5060 Ti 16GBは先月比で12,000円以上下落しており、下落トレンドが続いています。

RTX 5060 Ti 8GBは16GBモデル(89,800円〜)との差が27,000円程度まで縮まっており、性能差・VRAM差を考えると8GBを選ぶ積極的な理由がありません。RTX 5060(無印)は発売直後で今後値下がりが見込めるため、急ぎでなければもう少し待つ選択肢もあります。

RX 9000シリーズ(AMD)

GPUVRAM最安値(税込)参考(比較)評価
Radeon RX 9070 XT16GB GDDR692,980円〜1月ピーク比 -35%買い時
Radeon RX 907016GB GDDR679,800円〜買い時
Radeon RX 9060 XT 16GB16GB GDDR657,979円〜様子見

RX 9070 XTは2026年1月の品薄ピーク時に144,000円近くまで高騰しましたが、その後の増産で92,980円台まで戻っています。この価格水準は2025年末の想定小売価格とほぼ同等で、コスパ評価が最も高い状態です。RX 9060 XTは2025年6月発売のRDNA 4世代GPUですが、発売直後ゆえ価格が落ち着くまで少し待てる人はそうしても良いでしょう。

旧世代——RTX 40・RX 7000系の今

GPUVRAM最安値(税込)比較対象評価
GeForce RTX 4060 Ti 8GB8GB GDDR665,640円〜RTX 5060 Ti 8GB(62,980円〜)より高い非推薦
GeForce RTX 4060 8GB8GB GDDR685,000円超RTX 5060(55,980円〜)より30,000円高い非推薦
Radeon RX 7900 GRE 16GB16GB GDDR699,980円〜RX 9070(79,800円〜)より高い非推薦
Radeon RX 7800 XT 16GB16GB GDDR674,980円〜RX 9060 XT(57,979円〜)と性能ほぼ同等非推薦

旧世代の状況は厳しく、現行世代との価格逆転が相次いでいます。RTX 4060が後継のRTX 5060より3万円高い・RTX 4060 Tiが後継の5060 Tiより高いというのは、在庫処分が進んでいないことを示しています。RX 7800 XTも後継のRX 9060 XTに性能・価格ともに抜かれており、今から旧世代を選ぶ理由はほぼありません。


今月の注目GPU 3選

価格・性能・在庫状況を総合的に判断して、2026年4月に購入を検討する価値が高い3モデルを選びました。

ASRock AMD Radeon RX 9070 XT Challenger 16GB
Pick 01 — コスパ最良
Radeon RX 9070 XT 16GB
ASRock AMD Radeon RX 9070 XT Challenger 16GB
92,980円〜(参考価格)
1月の高騰ピークから35%下落した現在、WQHD〜4K環境での最高コスパモデルです。RTX 5070 Ti比で性能差は5%以内という実測データもあり、「フルスペックのRDNA 4を十万円以下で」という需要を満たします。AMDプラットフォーム統一環境ではSmart Access Memoryによる対応タイトルの性能上乗せも期待できます。
WQHD〜4Kに最適16GB VRAMコスパ最良
MSI GeForce RTX 5060 Ti 16G VENTUS 2X OC
Pick 02 — NVIDIA勢の最有力
GeForce RTX 5060 Ti 16GB
MSI GeForce RTX 5060 Ti 16G VENTUS 2X OC
89,800円〜(参考価格)
先月比で12,000円以上下落しており、NVIDIA勢では最も買いやすいポジションに入ってきました。DLSS 4.5のマルチフレーム生成(MFG最大4倍)に対応しており、フレーム生成を活用すれば表示fpsはRTX 5070クラスに迫ります。16GB VRAMはRX 9070 XTと同等で、2026年以降のVRAM要求増加にも対応できます。
FHD〜WQHD向けDLSS 4.5 MFG対応下落トレンド
ASUS Dual GeForce RTX 5070 OC Edition
Pick 03 — ハイバランス
GeForce RTX 5070 12GB
ASUS Dual GeForce RTX 5070 OC Edition
102,800円〜(参考価格)
発売時の想定価格108,800円を下回る数少ない「値下がりしたRTX 50」です。WQHD最高設定で平均100fpsを超え、RTX 5070 Tiとの差は20%程度。4K環境ではDLSS Quality + MFGを使えば十分実用的です。「もう少し予算を足してWQHD〜4Kもカバーしたい」というユーザーの最有力候補です。
WQHD〜4K対応発売価格以下バランス型

5月以降の価格見通し

今月の下落を「そのまま底値に向かう兆候」と読むのは早計です。現在の価格調整は需要の一時的な冷え込みによるものであり、サプライサイドの構造は何も変わっていません。

短期(2026年4〜6月)の見通し

MSI・ASUS・ZOTACがすでに今後9ヶ月で15〜30%の値上げを予告しており、5月以降に再び上昇局面が来るシナリオは十分あります。GDDR7の供給状況が改善しない限り、ミドルレンジ(RTX 5060 Ti・RX 9070系)の値下がりには限界があります。今月の調整局面はむしろ「比較的価格が落ち着いているうちに買える期間」として活用する考え方が現実的です。

中期的には、RTX 50 SUPERシリーズが2026年Q3(7〜9月)投入予定ですが、GDDR7供給制約で遅延リスクがあります。仮に投入されても、既存の50シリーズが劇的に値崩れするとは考えにくい状況です。為替については各金融機関が2026年末にかけて146〜150円台への円高を予測していますが、GPUの価格への影響は5〜8%程度の改善にとどまる見込みです。

RX 9060 XT(16GB)は2025年6月発売で現在57,979円〜。発売直後ゆえ今後も値動きが続く可能性があります。急ぎでなければ2〜3ヶ月待ってから価格トレンドを確認するのが無難です。


Conclusion April 2026

今月のGPU価格まとめ
とアクション方針

2026年4月は全セグメントで週次値下がりが続いていますが、DRAM高騰・円安・関税という構造的要因は継続中で、「底値」への到達はまだ先です。今月最もコスパが高いのはRX 9070 XTの92,980円台で、1月のピーク時から35%下落した現在は歴史的に見ても買いやすいタイミングです。NVIDIA勢ではRTX 5060 Ti 16GBが12,000円超の下落で射程に入ってきました。旧世代のRTX 40・RX 7000系は軒並み現行世代より割高な逆転状態が続いており、今から旧世代を新品で買う選択肢はほぼありません。

Writer
管理人アバター

ゲーミングスタイル管理人

自作PC愛好家・ゲーム歴15年超

ゲーミングPC歴は15年以上。毎年パーツを更新しながら最新トレンドを追いかけています。初心者にもわかりやすく、上級者も満足できる情報発信を心がけています。