グラボなしでもゲームできる?内蔵GPUの性能と限界【2025年版】

グラボなしでもゲームできる?内蔵GPUの性能と限界【2025年版】 ゲーミングPC

ゲーミングPCといえば「グラフィックボード(GPU)」が必須だと思われがちですが、実際にはグラボを搭載していないPCでもゲームをプレイすることは可能です。最近では、CPUに統合された「内蔵GPU(iGPU)」の性能も向上しており、軽めのゲームであれば十分に楽しめるケースもあります。

この記事では、グラボなしでもゲームはできるのか? どのような条件でプレイできるのか? そして、内蔵GPUの性能とその限界について、2025年現在の視点からわかりやすく解説します。

内蔵GPUとは?CPUに統合されたグラフィック機能

内蔵GPUとは、CPUやAPUにあらかじめ統合されているグラフィック処理機能のことを指します。代表的な例としては、Intelの「Intel UHD Graphics」や「Intel Iris Xe」、AMDの「Radeon Graphics」などがあります。これらは別途グラフィックボードを搭載しなくても、映像出力や簡単な描画処理を行うことができる仕組みです。

特に近年では、ノートパソコンや省スペースPCにおいて内蔵GPUの活用が進んでおり、グラフィックス性能の低い環境でもある程度の映像処理が可能になってきました。

グラボなしでプレイできるゲームの例

内蔵GPUを使って実際にどんなゲームが遊べるのかは、多くのユーザーが気になるところです。以下は、グラボなしの構成でも快適にプレイ可能なゲームジャンルとタイトルの一例です。

たとえば『マインクラフト(Java版設定低め)』や『Undertale』『Stardew Valley』などの2Dインディーゲームは、非常に軽量なため、内蔵GPUでも問題なく動作します。また、『リーグ・オブ・レジェンド(LoL)』や『VALORANT』といったeスポーツ向けのタイトルも、画質設定を落とすことで60fps以上でプレイすることが可能です。

ただし、グラボありの構成に比べると描画精度やフレームレートは大きく劣るため、プレイできることと快適に遊べることは別物であるという点は意識しておくべきでしょう。

内蔵GPUの性能の進化|IntelとAMDの現状

ここ数年で、内蔵GPUの性能は大きく進化しています。Intelの「Iris Xe Graphics」は、第11世代以降のモバイルCPUに搭載され、軽量3Dゲームであればグラボなしでも十分にプレイ可能なレベルまで到達しました。また、AMDの「Ryzen 5 8600G」や「Ryzen 7 8700G」など、統合型Radeon Graphicsを備えたAPUは、グラフィック性能に特化した設計で、グラボなしでも『フォートナイト』や『原神』など中量級の3Dゲームがプレイできる実力を持っています。

もちろん、あくまでも“設定を落とせば遊べる”というレベルではありますが、10年前のローエンドグラボと同等、あるいはそれ以上の性能を誇るケースもあるため、軽〜中量級のゲームを中心にプレイするなら、選択肢として十分に現実的です。

内蔵GPUの限界|グラボなしでは厳しいゲームとは?

とはいえ、内蔵GPUには明確な限界があります。たとえば『Apex Legends』『ホグワーツ・レガシー』『バルダーズ・ゲート3』のような重量級の3Dゲームでは、グラボなしでのプレイは非常に厳しく、フレームレートが著しく低下したり、起動すらできなかったりするケースもあります。

また、高解像度(WQHDや4K)でのゲームプレイや、レイトレーシング機能を活用したリアルなグラフィックス表現には対応できないため、グラフィックスにこだわる人や、今後長く使いたいと考えている場合には、やはり専用グラフィックボードの導入が望ましいです。

グラボなしPCはどんな人におすすめ?

内蔵GPUでゲームを楽しむという選択は、以下のようなユーザーにとっては現実的で賢い選択肢となります。

ゲームはあくまで軽く遊べればよいという人や、eスポーツタイトルをメインにプレイする人、またはサブPC・省スペースPCで手軽にゲームを楽しみたいという人には最適です。また、価格をできるだけ抑えたい初心者や学生にとっても、最初の1台としておすすめできる構成です。

ただし、将来的に重いゲームをプレイする可能性がある場合は、グラボを増設できるデスクトップ構成を選んでおくと後悔しません。

まとめ グラボなしでもゲームはできるが、限界を理解して選ぶべき

結論として、グラボなしでもゲームは十分にプレイ可能です。ただし、遊べるタイトルには限りがあり、映像表現や動作の滑らかさを重視するなら専用GPUが必要になる場面も多くなります。内蔵GPUの性能は年々進化しており、軽めのゲームを中心とするならコストを抑えた構成でも楽しめる環境が整いつつあります。

グラボの価格が高騰する中で、あえて内蔵GPU構成を選ぶというのも一つの戦略です。自分がどんなゲームをどんな設定で遊びたいのかを明確にし、それに見合った性能かどうかを見極めた上で、最適なゲーミング環境を選んでみてください。