ゲーミングPCや動画編集など、パソコンの性能を大きく左右するパーツの一つが「グラフィックボード(GPU)」です。しかし、グラボには「RTX 5060」や「RX 9060」などさまざまな型番があり、「どれが自分に合っているのか分からない…」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、初心者でもわかるようにグラボの性能の見方を丁寧に解説します。型番、VRAM、TDPといった用語の意味や、用途別の選び方も紹介するので、これからグラボを選ぶ方はぜひ参考にしてください。
型番でわかるグラボの世代とグレード
グラフィックボードには「RTX 5060」や「GTX 1660」などのように、製品名に型番が含まれています。この型番を見ることで、世代・グレード(性能ランク)・ブランド(NVIDIAかAMDか)がわかります。
たとえば、NVIDIAの「RTX 5060」は第50世代のミドルクラスグラボです。数字が大きくなるほど新しい世代で、後ろの下2桁(60や70など)が性能ランクを示しています。
AMDなら「RX 9060」などが該当します。こちらも同様に、前半の「90」が世代、後半の「60」がグレードの目安です。
VRAMとは?映像処理に使われるグラボのメモリ容量
VRAM(ビデオメモリ)は、グラフィック処理のための一時的な作業領域です。ゲームのテクスチャ、解像度、MOD、動画編集の素材などを処理する際に使用されます。
現在のゲーム用途では、最低でも8GB、できれば12GB以上のVRAMを搭載したグラボを選ぶのが安心です。VRAMが不足すると、カクつきやフリーズの原因になります。
TDPとは?消費電力と発熱の指標
TDP(Thermal Design Power)は、グラボの発熱量・電力消費の目安です。数値が高いほど性能も高い傾向がありますが、その分消費電力や発熱も増えます。
たとえば、RTX 5060のTDPは145W前後と省電力ですが、RTX 5070になると250Wと一気に跳ね上がります。電源ユニットの容量やケースのエアフローとのバランスも考慮して選びましょう。
コア数とクロック数も重要な性能指標
グラボの処理能力は、「CUDAコア数(NVIDIA)」や「Stream Processor(AMD)」、および「クロック周波数(GHz)」にも依存します。これらの値が高いほど、高速で多くの処理を同時に行えるため、ゲームのフレームレート向上や映像処理の高速化が期待できます。
ベンチマークも参考にしよう
実際の性能は「ベンチマークスコア」でも比較できます。代表的なソフトとしては「3DMark」や、人気ゲーム(Cyberpunk 2077、Apex Legendsなど)のフレームレート比較があり、数字で分かりやすく性能差を把握できます。
ただし、スコアだけで判断せず、自分の用途に適した性能かどうかを見極めることが大切です。
用途別|おすすめのグラボ性能の目安
- ライトゲーム(LoL、マイクラ、Valorant):GTX 1650〜RTX 4050
- 最新ゲームを中設定で遊びたい:RTX 5060、RX 9060 XT
- WQHD・高設定・配信もしたい:RTX 5060 Ti〜5070、RX 9070 XT
- 4K解像度や重いMODを扱う:RTX 5080以上
まとめ|グラボ選びは用途とバランスがカギ
グラフィックボードの性能を見る際は、型番・VRAM・TDPを基本に、用途に合わせて選ぶことが重要です。高性能なグラボが必ずしも最適とは限らず、価格・電力・冷却性とのバランスも大切です。
この記事で紹介したポイントを参考に、ご自身のスタイルに合った1枚を見つけて、快適なPCライフをスタートさせましょう。