Samsung 18日間ストライキ回避・5/27批准可決(73.7%)|DDR5/HBM危機後退とQ3価格見通し【2026年】

(更新: 2026.6.27)
Samsung 18日間ストライキ回避・5/27批准可決(73.7%)|DDR5/HBM危機後退とQ3価格見通し【2026年】

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SAMSUNG STRIKE — 2026/05/20 DEAL REACHED
Samsung 18日間ストライキ土壇場で回避|5/20 労使合意・5/27批准可決|DDR5 / HBM 即時危機後退と Q3 価格見通しの再評価【2026年5月】

2026年5月21日に予定されていた Samsung Electronics の 18日間にわたる全面ストライキは、決行約90分前の 5月20日に労使暫定合意で土壇場回避されました。半導体史上最大級と見られていた労働行為は寸前で回避され、組合員 48,000人規模の現場稼働は維持される見込みです。

突破口となったのは DS(半導体)部門向けの特別業績ボーナス新設。労組が要求していた「AI事業利益15%相当の配分」に対し、Samsung 側が 半導体営業利益の10.5%を原資とする特別ボーナス+平均6.2%の賃上げ(ベースアップ4.1%+業績連動2.1%)で着地しました。組合員批准投票は 5月27日に賛成73.7%(投票率95.5%)で可決され、正式に確定しています。

Pyeongtaek(平澤)・Hwaseong(華城)の DRAM / NAND ファブは通常稼働を継続、HBM3E / HBM4 出荷も維持される見込みで、DRAM 出荷4%減産シナリオは現時点で消滅しました。ただし、AI需要・HBM 逼迫といった 構造的価格圧力は残存しており、Q3 DDR5 価格は「即時急騰リスクは後退、底堅さは継続」という景色に変わっています。

本記事では、海外メディア複数の一次情報を統合し、5/20 合意の詳細・批准投票プロセスと残るリスク・ファブ稼働状況・HBM/AI 業界への波及・Q3 価格見通しの再評価・PC ユーザーの買い時判断まで、自作PC ゲーマー視点で再整理します。先ほど日本市場でも DDR5価格が4ヶ月ぶりに21.8%急落した動きと合わせて、緩和局面の入り口にいるのかを冷静に読み解く内容です。

2026-05-2018日間ストライキ回避5/27批准可決(73.7%)

出典:Korea HeraldBloomberg

2026年5月20日、Samsung Electronics と労組は 決行約90分前の土壇場で暫定合意に達し、5/21〜6/7 に予定されていた 18日間にわたる全面ストライキは回避されました。海外メディア複数が一斉報道しています。直前まで「半導体史上最大規模」と警戒されていた労働行為が寸前で回避されたのは異例の展開です。

合意の核心は、組合が要求していた 業績連動ボーナス配分方式の改革について、Samsung 側が「半導体営業利益の10.5%を原資とする特別ボーナスを新設する」内容で着地した点にあります。AI 事業利益 15%相当の配分という大胆な要求から、10.5%という現実的な落としどころに歩み寄った構図です。批准投票は 5月27日に賛成73.7%で可決され、最終確定しました。

本記事では、海外メディアの一次情報を統合し、5/20 合意の詳細・批准プロセスと残るリスク・ファブ稼働状況・HBM/AI 業界への波及・Q3 価格見通しの再評価・PC ユーザーの買い時判断まで、自作PC ゲーマー視点で整理します。日本市場で先行している DDR5価格 4ヶ月ぶり -21.8% の急落とも接続し、「今買うべきか、もう少し待てるか」を冷静に判断するための材料を揃えました。

目次

速報5/20 労使合意で18日間ストライキ土壇場回避——決行約90分前の決着

2026年5月20日、Samsung Electronics と労組は、5月21日に予定されていた 18日間にわたる全面ストライキの実施を回避する暫定合意に達しました。海外メディア複数の報道によれば、決行予定時刻のおよそ 約90分前という土壇場での決着となります。

5月12日に始まった政府仲介交渉が翌13日未明に決裂し、韓国首相キム・ミンソク氏の緊急会議召集を含む綱渡りの調整が続いていましたが、最終局面で両者が歩み寄り、半導体業界全体への即時打撃は回避された形です。組合員 約48,000人を抱える最大労組の参加が見込まれていただけに、回避が確定したインパクトは大きく、市場関係者も一定の安堵を示しています。

約90分前 合意成立タイミング 2026/5/20・決行予定の直前で着地
48,000 対象組合員規模 最大労組・現場稼働は維持の見込み
5/22-27 批准投票期間 組合員投票で最終承認の可否を判断
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事態の核心。世界DRAMシェアおよそ40%を握る Samsung の主力ファブが18日間停止すれば、Q3 契約価格にさらなる上振れ圧力がかかると見られていました。それが回避されたことで、5/12 以降の 大手市場調査会社のQ2 上昇予測(DRAM +58〜63%)の延長線上で進むメインシナリオに戻った、というのが現時点の見立てです。ただし批准投票は5/27まで進行中で、結果次第では局面が再び動く可能性が残っています。

合意内容突破口はDS部門特別ボーナス+6.2%賃上げ——AI事業利益15%要求の落としどころ

5/20 合意の最大の論点は、AI ブームで急増した半導体事業の利益をどう労働者に還元するかでした。組合は「AI 事業利益 15%相当を従業員ボーナスとして配分する制度化」を強く要求していましたが、Samsung 側はこの恒久的な制度改革には応じませんでした。

最終的に着地したのは、DS(半導体)部門に特別業績ボーナス(半導体営業利益の10.5%を原資)を新設し、平均6.2%の賃上げを行うという妥協案です。組合側が「現行制度のままで1年待つ代わりに、その間の交渉枠組みを確保する」という形で歩み寄り、Samsung 側は「即時の制度改革は回避する」というメンツを保った構図になります。

5/20 暫定合意の主要ポイント
  • DS部門 特別業績ボーナス|半導体営業利益の 10.5% を原資に新設(現金一括ではなく自社株で最低10年にわたり支給・DS営業利益の条件付き/賃上げ平均6.2%)
  • 組合側の譲歩|AI 事業利益 15%相当の即時制度化要求を取り下げ
  • Samsung 側の譲歩|次年度に向けた継続協議の枠組みを確約
  • ストライキ実施|5/21〜6/7 の18日間にわたる全面ストライキを 実施しない
  • ベースアップ等|従来の経営側提案ベースで実施される見込み
  • 位置付け|あくまで 暫定合意。批准投票で組合員の承認を経て正式確定

大手投資銀行の事前試算では、組合の要求がすべて受け入れられれば2026年営業利益は 7〜12%減になるとされていました。10.5%特別ボーナスという落としどころは、この最悪シナリオを回避しつつ、AI 事業の好業績を一定期間プロテクトする内容と評価できます。

批准5/27 批准可決(73.7%賛成)——最終確定でリスク解消

5/20 の暫定合意は、5月22〜27日の組合員批准投票で賛成73.7%(投票率95.5%・有効投票62,616票)で可決され、正式に確定しました。2つの労組の組合員あわせて62,616人が投票し、賛成73.7%を得て正式に発効しました。

シナリオ想定される展開
シナリオA|批准成立(メイン)5/27 までに過半数承認 → 暫定合意が正式発効・ファブ稼働継続・Q3 価格は構造圧力ベースで推移
シナリオB|批准否決組合員が「DS部門偏重のボーナス配分は不公平」と判断した場合・再協議となるリスクがあったが、賛成73.7%で可決され 短期間ストライキの再浮上リスクあり
シナリオC|限定的な部分実施批准は通っても、一部組合員グループが独自に時短スト等を実施するケース・規模は当初の18日間より大幅に小さい想定
市場の織り込み5/20 合意後の半導体株は安堵反応・批准成立をメインシナリオとして織り込み済み・否決時は反動リスクあり
批准結果の発表時期5月27日以降、数日内に結果公表の見込み

市場・業界とも「批准は通る」ことをメインシナリオとして織り込みつつありますが、過去の Samsung 労組では 組合執行部の合意案が組合員投票で否決された前例もあるため、5/27 までは一定の不透明感が残ると見るのが現実的です。

ファブ稼働Pyeongtaek / Hwaseong は通常稼働継続——HBM4 出荷も維持

5/20 合意により、ストライキ対象とされていた Samsung Electronics の主要半導体拠点は 通常稼働を継続する見込みです。

拠点名稼働状況(5/20 合意後)
平澤(Pyeongtaek)キャンパス世界最大規模のメモリ製造拠点。通常稼働継続・DRAM / NAND / HBM 主力ライン全て影響なし
華城(Hwaseong)キャンパスDRAM / NAND / ファウンドリの主力拠点。通常稼働継続・DDR5 / LPDDR5X 量産ラインも維持
HBM3E / HBM4 出荷主要顧客(NVIDIA / Google / Amazon 等)への 出荷スケジュール維持・AI サーバー向け供給に即時打撃なし
夜間シフト稼働率4/23 大規模集会後に低下していたメモリ工場の生産量も 正常化方向に転じる見込み
米Texas(Taylor 工場)韓国国外のため元々ストライキ対象外・ファウンドリ中心で稼働継続

事前準備として4月23日の大規模集会後に低下が見られていた夜間シフトのメモリ工場の生産量も、合意発効により正常化方向に転じる見込みです。労使対立の長期化による緩やかな生産効率低下リスクは一定残るものの、少なくとも「ライン停止」というカタストロフィックなシナリオは消えたと整理できます。

短期影響即時 4%減産シナリオは消滅——DRAM/NAND 供給の現状

5/13 時点で 大手市場調査会社が示していた「Samsung DRAM 出荷最大4%減産・NAND Flash 2〜3%減産」という即時危機シナリオは、5/20 合意により 現時点で消滅しました。回復に追加2〜3週間を要するというリードタイムリスクも、ライン停止が発生しなければ発生しません。

5/20 合意後の短期需給見通し
  • DRAM 出荷影響追加減産なし(5/13 時点の「最大4%減産」シナリオは消滅)
  • NAND Flash 出荷影響追加減産なし(5/13 時点の「2〜3%減産」シナリオは消滅)
  • 世界DRAM出荷への影響|Samsung 由来の追加供給ショックは現時点で発生しない見込み
  • SK Hynix / Micron への受注移転圧力|緊急性が後退・通常の市場シェア競争の枠内に戻る
  • 回復リードタイム|ライン停止なし=再始動・安定化に要する2〜3週間のリスクも発生しない
  • 残る不確実性|批准は可決済みだが、DS/DX部門のボーナス格差を巡る組合内の不満が一部に残る

ただし、5/13 直前まで 夜間シフトのメモリ工場の生産量がメモリ事業全体で18.4%低下していたとされる事前準備フェーズの影響が、6月の出荷数字に若干の遅延として残る可能性はあります。これは数%以内の軽微なものに留まる見通しです。

HBM 波及HBM4 出荷維持で Google / Amazon AIサーバー計画への即時影響なし

5/13 時点で最も警戒されていたのは、Samsung が主要サプライヤーである HBM3E / HBM4 の出荷停滞による AI サーバー業界全体への波及でした。5/20 合意により、この最悪シナリオも回避される見込みです。

HBM3E / HBM4 出荷スケジュールSamsung は HBM3E / HBM4の主要サプライヤー。平澤・華城のラインが通常稼働を維持するため、AI サーバー向け HBM 供給スケジュールに即時影響は出ない見込みです。
北米クラウド事業者の AI 計画AWS・Google Cloud・Microsoft Azure 等の AI 推論デプロイ計画への即時影響は回避。HBM 供給不安からの設備調達前倒し圧力も一旦緩和される見通しです。
NVIDIA / AMD AI GPU への波及NVIDIA H100/H200/Blackwell・AMD Instinct MI シリーズの AI GPU 生産計画は 当初予定どおり進行する見通し。HBM 由来の納期遅延リスクは一旦後退しました。
コンシューマDDR5 への二次圧迫リスクHBM 不足を背景とした「Samsung が コンシューマDDR5 ラインを HBM に転用する」二次圧迫シナリオも一旦回避。ただし AI 需要の構造的拡大による HBM 優先生産という長期トレンドは継続しており、Q4以降は再び議論になる可能性があります。

経済影響想定された $20B 累積損失・営業利益7〜12%減のシナリオは消滅

5/13 時点で大手投資銀行・業界アナリストが試算していた壊滅的な経済シナリオも、5/20 合意により 大半が消滅しました。回避された損失規模を確認しておきます。

項目5/13 時点想定 → 5/20 合意後の状況
Samsung 日次損失見込み$700 million/日 → 発生しない(ライン停止が回避されたため)
18日間累計損失約 $20 billion → 発生しない
半導体部門の直接収益損失4 trillion won 以上(約 $3 billion)→ 回避
2026年営業利益(労組要求全受諾時)7〜12%減 → 回避(10.5%特別ボーナスで合意)
2026年営業利益(実施した場合の18日ストのみ影響)四半期収益 1 trillion won 弱の影響 → 回避
業界全体への波及DRAM/NAND 価格を急騰させる方向の圧力 → 大幅に緩和・通常の需給バランス推移に

「最悪シナリオが回避された」という事実は、半導体株式市場・メモリ調達担当・PC ユーザーの3者すべてにとって安堵材料です。とはいえ、メモリ価格の方向感を決めるのは 需給バランスと AI 需要の本格波であって、ストライキ回避だけで「価格が下がる」とは限らない点には注意が必要です。

Q3 見通し即時危機は後退も構造圧力は残る——AI需要・HBM逼迫・2027年下期予測との接続

5/20 合意は「即時の供給ショックを回避した」だけであり、2026年メモリ市場を支える構造的な上昇圧力そのものは消えていません。Q3 以降の価格見通しを冷静に再評価します。

2026年メモリ価格の見通し(5/20 合意後の再整理)
  • Q1 2026|DRAM +95% QoQ 上昇(過去最大級・既に確定)
  • Q2 2026|DRAM +58〜63% QoQ・NAND +70〜75% QoQ(大手調査会社 5/12 予測のメインシナリオ継続)
  • Samsung ストライキ起因の追加上振れ消滅(5/20 合意で発動条件が消えたため)
  • Q3 2026 見通し+10〜30% QoQ 鈍化シナリオが再びメインに・横ばい寄りで進む可能性も
  • 残る構造圧力|AI サーバー需要・HBM 逼迫・コンシューマDDR5 ラインの HBM 転用継続
  • 本格下落の時期|2027年下半期の Micron アイダホ工場稼働を待つ構図は変わらず(Samsung 前半導体部門社長キョン・ゲヒョン氏も「中国勢の増産で2027年下半期以降に下落に転じうる」と発言)
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Q3 見通しの再整理。5/13 時点では「Q3 鈍化シナリオが消滅し、横ばい〜+30%超もあり得る」という方向で警戒されていました。5/20 合意により、その上振れリスクが 大幅に後退し、大手市場調査会社の元のメインシナリオ「+10〜30% QoQ 鈍化」に戻った形です。日本市場で先行している DDR5 価格 4ヶ月ぶり -21.8% 急落は、まさにこの「即時危機回避+構造圧力残存」という景色に整合する動きと読み取れます。

PC ユーザー駆け込みは不要に——DDR5価格急落との連動で見る買い時判断

5/20 合意により、自作PC・BTO ユーザーが直面する状況は5/13 時点から大きく変わりました。「5/21 までに駆け込め」という前提は崩れ、より落ち着いた判断ができる局面に戻っています。

状況推奨判断(2026年6月時点・批准確定後)
今すぐPC が必要な人緊急の駆け込みは不要に。日本市場の DDR5 価格急落(4ヶ月ぶり -21.8%)の波に乗って 適正タイミングで購入。納期や保証込みで判断
6月以降に組む予定の人5/27 の批准結果を確認してから動くのが安全。批准成立なら Q3 にかけて緩やかな安定〜小幅軟化の可能性。秋商戦のセール待ちも視野
長期待てる人(〜2年待てる)2027年下半期以降。Micron アイダホ工場稼働で本格的な価格緩和の可能性。AI 需要動向次第では完全回帰は限定的
中古・個人売買で済ませたい人非推奨。5/10 偽DDR5 ヤフオク事件が示すとおり、需給歪み時期の詐欺商品流入リスクが残っています。正規ルート購入を強く推奨
32GB → 64GB 増設を検討する人急騰リスク後退で 少し腰を据えて選べる局面。EXPO/XMP 動作確認済みキットを QVL から選定
HBM 搭載AI GPU を狙う人NVIDIA H100/Blackwell・AMD MI シリーズの納期遅延リスクは一旦後退。長期的な HBM 需給は AI 投資次第
批准投票結果
可決確定
2026年5月27日、批准投票の結果が公表されました。投票率 95.5%(65,593人中62,616人投票)、賛成 73.7% で可決が確定し、18日間ストライキは完全に回避されました。Samsung 株は合意翌日の5/21に最大7.6%上昇していました。半導体事業(Device Solutions)の営業利益 10.5% をボーナスプールとする報酬体系が正式発効しました。ただし韓国の株主団体が、株主総会の承認を経ていないとして約26.6兆ウォン規模のDS部門ボーナス制度の無効・差し止めを求める訴訟を提起しており、この紛争は継続中です。DDR5/HBM 価格への即時影響は限定的で、AI 需要・HBM 逼迫といった構造圧力は引き続き残ります。「価格緩和局面で必要なものを淡々と確保する」スタンスに変更はありません。

参考参考|価格緩和局面で確保しておきたい DDR5 / SSD おすすめモデル

Samsung ストライキ回避により 緊急性は後退しましたが、AI 需要・HBM 逼迫といった構造圧力は残るため、Q3〜Q4 にかけて再上振れする可能性もゼロではありません。価格緩和局面で必要分を淡々と確保しておくスタンスで選びたい DDR5メモリ 4製品 + Samsung NVMe SSD 2製品を厳選しました。批准投票結果次第で局面が動く前に、QVL 動作確認済みキットを正規ルートから押さえておくのが現実的です。価格は2026年6月時点のAmazon目安で、メモリ・SSDは変動が大きいため最新価格は各リンク先でご確認ください。

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総評

2026年5月20日、Samsung Electronics と労組は決行約90分前の土壇場で暫定合意に達し、5/21〜6/7 に予定されていた 18日間にわたる全面ストライキは回避されました。突破口は DS部門への特別業績ボーナス(半導体営業利益の10.5%)新設で、組合の AI 事業利益15%要求と Samsung 側の現行枠組み維持のあいだに現実的な落としどころが見つかった形です。

5月27日、批准投票の結果が公表され、賛成 73.7%(投票率 95.5%)で正式に可決されました。暫定合意は正式発効し、18日間ストライキは完全に回避が確定。Samsung 株は合意翌日の5/21に最大7.6%上昇していました。残る不確実性は、株主団体による約26.6兆ウォン規模のボーナス制度の差し止め・無効訴訟のみで、DRAM/HBM 供給への即時影響はありません。

Pyeongtaek(平澤)・Hwaseong(華城)の DRAM/NAND ファブは通常稼働を継続、HBM3E / HBM4 出荷も維持される見込みで、5/13 時点で警戒されていた DRAM 出荷4%減産・NAND 2〜3%減産シナリオは現時点で消滅しました。日次$700M損失・累計$20B規模・営業利益7〜12%減といった壊滅的シナリオも回避されたことになります。

HBM 出荷が維持されたことで、NVIDIA H100 / Blackwell・AMD Instinct MI シリーズの AI GPU 生産計画への即時打撃も回避。AWS / Google Cloud / Microsoft Azure 等の AI サーバー設備計画も当初予定どおり進行できる景色に戻りました。

一方で、AI サーバー需要・HBM 逼迫・コンシューマDDR5 ラインの HBM 転用継続といった 構造的な上昇圧力は残存しており、Samsung 前半導体部門社長が示した「中国勢の増産で2027年下半期以降に価格が下落に転じうる」との見方とも整合する形で、本格下落は Micron アイダホ工場稼働(2027年下半期)まで持ち越しという構図は変わりません。Q3 価格は「即時急騰リスクは後退、底堅さは継続」が現実的な見立てです。

自作PC・BTO ユーザーは「5/21 までに駆け込め」という前提から解放され、価格緩和局面で必要分を淡々と確保するスタンスに戻れます。日本市場の DDR5価格4ヶ月ぶり-21.8%急落の波にも乗りつつ、CORSAIR VENGEANCE 32GB / 64GB・Patriot Viper Venom 32GB・Crucial PRO 32GB、加えて Samsung 990 EVO Plus 1TB Gen4・9100 PRO 2TB Gen5といった鉄板モデルを QVL 動作確認済みで揃えるのが現実解。中古・個人売買は 5/10 偽DDR5 ヤフオク事件のとおり詐欺商品流入リスクが残るため、引き続き正規ルートを推奨します。

出典:Fortune(2026/5/17)/TechTimes(2026/5/20)/Abhs.in(2026/5/20)/TrendForce 各種レポート

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